スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

オーストラリア旅⑭

Day14

朝も雨が降っていたので、止むまでテントで過ごす。

止んだら急いでゴミ袋にテントを入れ、出発!大きな虹が二重でかかっていた。

今日は夫に釣りを存分に楽しんでもらう日として、まずは再びマウントフィールド国立公園のビジターセンターへ向かった。


虹の始まりを見ることができた。

カフェで腹ごしらえ。チャイラテがとても美味しくてここのカフェにハマってしまった。

朝食の後は、昨日行かなかったメイデナ方面へタイエナ川を登る。11時前に入渓ポイントで夫を下ろし、2キロ先のポイントまで車で行き待機する。たまにGoogleマップで位置情報を共有しながら、夫の無事を祈る。


橋で夫と別れる。


入渓ポイントは分かりやすく看板が立っている。旅行者にはありがたい…!

13時前、近くまで来ていないかなあと、川の横の踏み跡を辿り川を下っていく。
だんだんとトイレがしたくなり、川から離れたところでしゃがみこんだ。すると目の前にヒルが…!こちらに向かって進んでくる。急いで立ち上がり、元来た道を戻り、夫に「ヒル注意」とLINEを送る。

13時過ぎ、夫からLINEが入った。

美しいブラウントラウトの画像だった。
釣れた!!念願のブラウントラウトだ!諦めずに粘って本当に良かった。

14時から天気予報通り雨になる。まだ戻らない夫のことがだんだん心配になってきた。

15時前に連絡が入り、全身ずぶ濡れの夫を道路で無事にピックアップ。一安心。ひどい天気になったけど、満足そうな表情だ。

ビジターセンターのバーベキュー小屋の屋根の下で全身着替え、カフェに温まりに行く。
気分が良いので豪勢なランチセットを食べた。

今日は一日雨は止まないので、モーテルに入ることにした。ホバート近くまで車を走らせる。
オーストラリアに入国した日以来、2週間ぶりの宿だ。一階はバーとゲームセンターがあり、チェックインするとドリンクチケットが貰えた。1室152ドル。

宿の入り口と階段は雨漏りしていて、部屋は簡素な作りだったけど、屋根と壁があるだけで十分だった。

早速シャワーを浴びてコーヒーを入れ、ベッドでゆっくりする。コットンのバスタオルが久々で気持ちいい。

暗くなってから、夫と下のバーに行った。カウンターの女性はぶっきらぼうだったけど、何とかドリンクをゲット。二人で大画面のロデオの試合を見ていると、横に陽気な男性二人がやってきて話しかけられた。

「なんでこんなところにいるの?どこから来たの?」
「日本だよ。」
「言っちゃ悪いけど、ここはガラの悪い奴らが集まるバーだから、君たちがあまりに不自然で声をかけたんだ。このエリアはいつもならクソなやつらしかいないんだよ。」

彼らは兄弟で、ゲームセンターに遊びに来ている地元民だった。
毎日キャンプしていたけどこの豪雨だから宿を取ったのがたまたまここだったんだ、と言うと納得したようで笑っていた。

日本に来たことがあるそうで、靴を脱ぐ場所が多すぎて、足が臭いから大変な思いをしたよと話すお兄ちゃん。弟の方は、よその国に行くときは新しい靴を買うのが常識だろと話していた。

治安が悪そうなのは何となく感じていたけど、陽気な二人のおかげで一気に和やかな夜になった。

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オーストラリア旅⑬

Day13

また夜中から雨。朝8時に止む予報だったので、それまでテントでコーヒーを飲んだりとゆっくりする。

トイレに行って愕然とする。予定より早く月のものが来てしまった。どうしよう。とにかくビジターセンターのショップで買えないか行ってみるもお土産ものしかない。

カウンターのお姉さんに聞いてみると、ここには売ってないからこれを使って、と私物を分けてくれた。
女神だ…。ありがとうお姉さん。本当に助かった。

今日は夫はこの山域を流れるタイエナ川へ。
私はマウントフィールド国立公園のトレイルを歩くため別行動だ。おじいさんは川へ。おばあさんは山へ。

トレイルヘッドまではビジターセンターから片道30分の未舗装路を運転しなくてはならず、それが一番心配だった。すれ違えないような道で対向車が来たら運転ドヘタの私には何もできない。対向車の運転スキルに身を委ねるしかない。

夫に大丈夫だからと励まされ、釣りのポイントに夫をドロップしてから一人でトレイルヘッドへ出発。

ドブソン湖まで山道を登っていく。昨夜の雨で水溜りがたくさんできて道が悪いし、山の方はまだ小雨が降っていて視界も悪い。

心臓をバクバクさせながら前傾姿勢でなんとかドブソン湖駐車場に到着。到着したものの、かなりの強風と雨でとても寒い。行くかやめるか車の中でちょっと考える。

とりあえず、ザックに入れていたレイン上下を着て、防水手袋をはく。
行けるところまで行って、引き返そう。


トレイルヘッド。

今日歩きたかったコースは、ドブソン湖から高山地帯を歩きながら数々の湖を見下ろして歩くTarn Shelf(ターンシェルフ)というコース。"Tarn"は山の中にある湖のこと。


海外トレッキングで使うアプリはAllTrails。

湖の横を通り登っていくと、途中木陰で停滞しているハイカーも何組かいて、寒すぎると言って引き返す人もいた。


少しだけ青空も見える。

確かに今日は景色も見えないし、ずぶ濡れになるし最悪だ。でも、ちょっとだけ晴れたりしないかな…と淡い期待を抱きながら前へ進む。

途中から木道になったりがれ場になったりと変化に富んだトレイルで、まっすぐの木道を向かい風の中歩いて行くと、すっと雲の切れ間から右手に湖が3つ見えた。

あまりの神々しさに感動して、立ち止まって何度も写真を撮った。

本当はあの湖の横を歩いてさらに奥へ行くルートだったが、ここから先は危険と判断して撤退。今日ここまで来られただけでもよかった。晴れてたらきっと天国の景色だな。また来たらいい。


帰りの長い登り。

帰りは追い風で濡れた石に足を滑らせないよう気をつけて下山。30分の未舗装路の運転も怖かった。

夫より先にビジターセンターに到着したので、身体を温めにカフェに入る。キャロットケーキとチャイラテを注文。10ドル。良心的!

歩いた道を地図と写真で振り返りながら、一人のお茶タイムを楽しんだ。

車に戻って昼寝をしていたら、夫が帰ってきた。釣れなかったけど、魚影は濃かったと悔しそうにしていた。私もマウントフィールド国立公園に後ろ髪を引かれていたので、結局明日もこの国立公園を探索することにした。

私の生理用品を買うため車で30分ほど北に戻り、小さな町のIGAへ。必要なものは揃っているし、ルアーも販売していた。
レジのおばちゃんにどこから来たの?と聞かれ、日本ですと答えると、「日本人は礼儀正しくて好きって夫が言ってたわ!私は行ったことないけど彼は何度か行ってるの。日本ではどんな仕事してるの?」とおしゃべり大好き。
アウトドア用品なんかを販売する店をやってます、というと、めちゃくちゃ嬉しそうに、「なるほどね!だからルアーも買うのね〜!」と言っていた。

ついでにお酒を売ってる店を教えてもらい、近くの酒屋でビールを買って帰路についた。途中、大きな川の近くにキャンプスペースを見つけた。

無料なので今夜は川と牧場が眺められるここにテントを張った。強風で設営に苦労したけど、夜中から風は止み静かになった。
ヤスデのような虫がたくさんテントに寄ってきて、木の枝で追い払うことに精を出した。暖を求めていたのかな?


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オーストラリア旅⑫

Day12

朝7時に起床。夜中から朝方までスコールのような雨が降ったり止んだり。少しはテントと車が綺麗になったかな?


どんより。

テントはびしょ濡れだったけど、跳ねっ返りもなく泥はついていなかった。

濡れたテントをゴミ袋にそのまま突っ込み、出発。
デロレインの町に戻り、ウールワースで食材を買い足す。

買い出しの後、ふと、いい朝食が食べたいね、という話になり町のカフェに入った。
そして25ドルもするbig breakfast というのを頼んだ。

トースト2枚に焼きトマト、目玉焼き2個、たくさんのベーコンにソーセージ2個が乗った特盛り朝食セットだ。
美味しすぎてずっと美味しい美味しいと言いながら完食。
朝食で二人で5000円くらいしたけど、なんだか豊かな気持ちになった。エネルギーも摂取できたし身体も心も満たされた。人に作ってもらうメシはウマイ。

デロレインから南下してセントクレア湖へ向かう。

ここはオーバーランドトラックの終着点だ。ビジターセンターに入ると、歩き終えたハイカーがどんどん帰ってきた。


ビジターセンター大好き。


キッズスペースがかわいい!


展示が充実。ずっといられる。


セントクレア湖模型。

外に出てオーバーランドトラックと重なる短いウォーキングコースを少し歩いてみることに。


ショートウォークのインフォメーション。


オーバーランドトラックのゴールポイント。


セントクレア湖。

トレイルを歩いていると正面から大きな荷物を背負ったハイカーがやってくる。すれ違うたびに「おめでとう!」と声をかけると、皆嬉しそうに「ありがとう!」と手を上げる。


気持ちの良い散策路。


分岐。たくさんのコースがある。


オーバーランドトラックはこっち。


いい雰囲気。歩きたかった!


みんなこの奥から歩いてきてゴールする。

クレイドルマウンテンで出会った歩き始めのオーバーランドトラックハイカーは皆が皆不安そうな顔をしていたが、6日間のトレイルを終えセントクレア湖にたどり着いたハイカーたちは皆、見えない汚れのような何かをこそぎ落としてきたかのような、すっきりと自信に満ちた表情をしていた。
みんな素敵だった。おめでとう!

ビジターセンターに戻ってアイスクリームを食べ、次の国立公園まで約2時間南下する。
マウントフィールド国立公園だ。


マウントフィールド国立公園のビジターセンター。

ここは旅程的に厳しそうで立ち寄る予定はなかったが、夫が行きたい川があったので泊まることにした。
道中全然車とすれ違わなかったので人気のない国立公園かと思っていたら、到着したら大混雑だった。


エントランスにトレイル情報がびっしり!


数十分の散策から丸一日の登山まで様々。


写真もついてイメージしやすい。国立公園の楽しみ方が詰まってる。

ビジターセンター横のキャンプグラウンドはほぼ満場。なんとかギリギリ滑り込むことができた。1泊16ドル。キャッシュだとそのまま入れるが、カードの場合はビジターセンターで支払いをする。もちろん国立公園パスも必要だ。


キャンプ場横を流れる川で釣り。

場内はほとんどキャラバンで、テントは少なめ。
私たちは奥の方にひっそりテントを張った。横のサイトのお兄さんは一人だったけど、テント設営後に車からバーベキューグリルを出して優雅なキャンプを楽しみながら自転車のメンテナンスもしてた。自由で素敵。


共用の炊事場。やっぱりバーベキュー台が常設。

"Keep Wildlife Wild-野生の動物は野生のままに。"
ピクニックテーブルには野生生物への餌やりをするとどうなるか、目立つように掲示されている。洞爺湖でもこれくらいやってほしいなあ。

バーベキュー台で買ってきたステーキ肉を焼き、お店のお客さんにおすすめされてたあっためるだけのガーリックブレッドと一緒に食べた。


これは絶品だ…!

夕飯を食べた後は明日のお弁当にトルティーヤを作り、コーヒーを飲んで就寝。


テントの外にはワラビー。


Hiiragi outfittersのエッセンシャルポーチはコーヒーの粉を入れるのに重宝している。

shop.hiiragi-camp.com

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