スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

オーストラリア旅⑰

Day17

朝5時起床、テントを撤収して6時に出発。

まだ暗い中、ヘッドランプの灯りでクックスビーチの海岸を戻ってサーキットのルートに合流する。


日の出前。空がきれい。


魚がいた。


月も出ている。

ここからワイングラスベイまで6時間、お昼には着けるはずだ。
最初から急登が始まる。

今日の行程はアップダウンがかなり激しい。息を切らしながら、朝焼けの山の中を登っていく。

1時間おきに水分休憩を入れるが、水も限りがあるので少しずつ飲む。ゴールまで水場はない。

今までのオーストラリア本土やタスマニアで歩いたトレイルとは全く異なる、わりとワイルドな道だ。海辺なので植生も違う。道の脇から草も枝も伸び放題で、何度か太ももに刺してしまった。


道標を見るとホッとする。

この山域は花崗岩が多く、岩の上はかなり滑る。夫も私も何度かヒヤヒヤする場面があった。


休憩でラーメン。水が残り少ない。

グラハム山へ向けて登っていく。かなり急で足場が悪い。


頑張る。


あとちょっと。

グラハム山の頂上からは、360度の展望で半島がしっかりと見渡せた。ワイングラスベイも見えて、海の青さに癒された。


左側が1日目に歩いたハザーズビーチ、右側がこれから歩くワイングラスベイ。


左からメイソン山、エイモス山、ダブ山、パーソンズ山。


しばし頂上でのんびり過ごす。

今度はワイングラスベイを目指して下る。

本当にワイングラスの底ような形をしてる…!

ひたすら進み…

キュンキュンの崖を抜けて…

見えてきた!でも見えてからがかなり長い…!

山道を下って下って下って、12時頃にワイングラスベイのキャンプサイトに到着。トイレに立ち寄り、気持ちの良い木陰でゆっくり休憩。


ワイングラスベイのキャンプサイト。

ビーチの方から大きなザックを背負って現れた青年に、次のキャンプ地までどのくらい?と聞かれたので、6時間だね、というと、オォ…と言ってまたビーチの方に戻って行った。

私達も出発しようと支度をしてビーチに出ると、青年が体育座りをして海を眺めていた。

「今日はここに泊まった方がいいと思う?それとも次のキャンプ地まで歩いた方がいい?」
という青年の問いに、
「水が十分にあるなら今日はここにステイしたらいいし、ないなら次のキャンプ地まで行った方がいいと思うよ、でもめちゃ遠いけどね…」と答える。
そっか、と言ってまた海を眺める青年に別れを告げ、私達は出発。駐車場からここまでそんなに長かったのかなと不安になる。

ちなみに、フレシネペニンシュラサーキットは反時計回りが推奨されている。植生のためだ。

ワイングラスベイは白い砂浜が美しく、歩き始めは楽しかったけど、砂に埋まってどんどん歩きにくくなり、おまけに灼熱の太陽で消耗してしまい早く木陰に入りたかった。

ビーチの終わりの方では海水浴に来ている人たちが増えてきて、靴を履いてザックを背負っている私達が不自然に見えた。ビーチの端から駐車場までは最後の登り。観光用だから整備されて歩きやすいだろう、と思っていたら、地獄の階段が待っていた。しかも大量の蚊がまとわりついてきて、気がついたら刺されている。

水も残りわずか、あと少しあと少しと頑張って階段を登りきり、ようやく下りに。助かった!

そこから25分、ひたすら下り続けて駐車場の看板が見えた時には二人で喜んだ。とにかく暑くて参った。

駐車場に辿り着き、車に乗せていた冷えていないクーラーバッグからぬるいコーラを取り出して一気飲みする。今日は20km、かなりのアップダウンを歩いた。長かった。

フレシネ国立公園を後にし、車を1時間走らせてスワンシーへ。タスマニア最後の夜はモーテルを予約した。

予約したモーテルは映画で見るようなモーテルで、車を前につけられる。車の中のものを一度全て部屋に入れ、捨てるものや洗うもの、パッキングのやり直しなどとってもスムーズに出来て助かった。

洗濯機は1台しかなく、他の人が使っていたので明日の朝することにした。


近くの商店でアイスクリームも買ってきた。

シャワーも浴びて洗い物をしたりと一通り処理を終えた後は、町の端まで歩いてレストランに入った。目当ての牡蠣レストランが休みだったため、他にも牡蠣を食べられるお店を探してたどり着いた。

夫はローカルビール、私はコーラでタスマニア旅お疲れ会を開催した。と言っても生牡蠣1ダースとフィッシュ&チップスで十分に満腹になり、1杯だけでモーテルに帰った。


生牡蠣!おかわりしたかった。


揚げ物祭り。

この日は二人ともすぐに爆睡した。

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オーストラリア旅⑯

Day16

朝7時に起き、すぐにテントを撤収。
昨日夜遅くに来て近くに幕営していたフランス人カップルはもう居なくなっていた。

ビジターセンターは9時オープンだけど、8時に到着。トイレもまだ閉まっていたので駐車場でテントを乾かしたりパッキングを整えたり、朝食を作って食べたりして開くのを待つ。

9時前からどんどん人が来始めて、10分前にオープンした。トイレで歯磨きをさせてもらい、ビジターセンターでマップを購入。書籍がものすごく揃っているビジターセンターだった。スタッフの方に駐車場も教えて頂き、出発!


トレイルヘッド。

駐車場はデイユースの人ですでに大混雑となっていたけど、何とか止めることが出来た。このフレシネ半島ではワイングラスベイというビーチが観光名所になっていて、恐らくみんなそこに向かう人たちだろう。私達は半島を一周するので、ワイングラスベイは二日目に歩く予定だ。


私たちが歩くのは"Peninsula Circuit"。半島一周コースだ。

トレイルヘッドでウォーカー登録をして、10時前にスタート。最初は観光の人たちもたくさんいるエリアを1時間ほど歩き、ハザーズビーチに到着。


序盤は歩きやすいトレイル。アップダウンもそこまできつくない。


ハザーズビーチが見えた!

ハザーズビーチの途中から、ワイングラスベイに抜けるトラックがある。多くのデイハイカーはそちらへ進み、サーキットハイカーはこのままビーチ沿いをひたすら歩く。ここまでで約6km。

海がとてもきれいだったので、夫は裸足になって水に浸かりながら歩いていた。

ハザーズビーチの砂浜をずっと先まで歩いて一度山に入る。ここからはほぼ人がいない。


水上タクシーみたいなのが来てた。


フレシネ国立公園も焚き火は禁止。


ツナとクラッカーがセットになったおつまみが行動食にぴったりだった。

途中休憩しながらわりとワイルドな山道を歩き、クックスビーチが見えてきた。


ここまでで約12km。

クックスビーチからサーキットのルートを外れて30分ほど海岸を歩くと今日のキャンプ地、クックスビーチキャンプグラウンドがある。

ここには貯水タンクもあるので、前のキャンプ地に泊まる人もここまで水を汲みに来ているようだった。つい二日ほど前に大雨が降ったおかげか、水は豊富にあった。
トイレはコンポストトイレで、用を足した後におがくずを入れるスタイル。フレシネエリアのコンポストトイレは割とどこも臭う。何の違いなんだろうか…?


本日の寝床。

早く着いてしまったけど次のキャンプ地までは6時間かかるのでここでテントを設営。


タンクから汲んできた水を料理と飲み水に使う。


エリーズのチョコバングは見かけたら必ず買って欲しい。

夕飯はミーゴレンにした。テント裏の藪がパキパキと音を立てるので見てみたら、黒い蛇がいた。
どうやら蛇の家の前に張ってしまったようだった。

近くに張っていたお父さんと二人でトレイルを歩いているという青年が、少しだけモバイルバッテリーを貸して欲しいと頼みにきた。スマホの充電が切れてしまったらしい。

本当に10分くらいで返しに来てくれた。お父さんとふたり旅でこのトレイルにくるなんて楽しそう。いい親子だな。

約30kmのペニンシュラサーキット、今日12kmなので明日は約20kmほどの行程。頑張るぞ!

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オーストラリア旅⑮

Day15

朝まで爆睡。虫や雨風の心配がないって、何て穏やかなんだ…。

朝からコーヒーを入れ、ゆっくり顔を洗って支度をした。
今日はどこまで行こうか。清潔なベッドでのんびり考える。

これからお店でも販売をスタートするブランドストーンの本社が宿の近くにあったので、外観だけでも見て行こうかと宿を出発。5分ほどで本社に到着し、「関係者以外立ち入り禁止」と書かれたドアを眺めていると、中から男性が出てきた。


Blundstone社屋。

誰かと約束?と聞かれたので、アポはないんです、旅行で来て寄ってみましたと答えると、中に入っていいよとすんなり入れてくれた。


マニフェスト。

もしよかったら短いツアーをしようか?と言われ、喜んでお願いした。一階には初期の靴や初代の工場の写真、ミシンなど、ブランドストーンの歴史に纏わるものが展示されていて、一つ一つ丁寧に説明してくれた。


創業時、実際に使っていたミシン。


キャンベルストリートに建てられた工場。今も残っている。

2階はオフィスになっていて、廊下にはブランドストーンのブーツがずらり。日本では見たことのない形もたくさんあった。


実は来月から自分たちのお店で販売するんですと打ち明けると、とても喜んで名刺を交換してくれた。


普段は入ることのできない本社にタイミングよく入ることが出来たのも嬉しかったし、本社の人と直接話せたことも嬉しかった。行って良かった…!

ブランドストーン社を後にした私達は、北上してロスという町に向かった。ロスは日本人に人気の観光地だ。映画「魔女の宅急便」でキキが働いたパン屋のモデルとなったベーカリーがここにあるからだ。


日本人観光客に大人気のロスベーカリー。

朝食をここで食べようと決め、まっすぐにロスベーカリーに到着。ちょうどお昼時で混み始めていた。

ショーケースの中はどれも美味しそうで、私はデビルオブパイをサラダ付きのセットで、おまけにアップルタルトにアイスクリームを乗っけて、ホットチョコレートまで注文。欲張ってマシュマロもつけてもらった。二人で朝食で50ドルだ。ここは私のわがままなので私が払う。

もらったレシートには1番上に"Kiki’s friends"と記載されていた。私たちが日本人だからなのか、みんなにそうしているのかわからなかったけど嬉しかった。

お食事はボリューム満点!アップルタルトも一緒に来たのでアイスクリームが溶けないうちにと慌てて完食した。

お店の裏庭からはキキの下宿部屋を彷彿とさせる階段が。本家は否定しているみたいだけど、きっと色んな場所からイメージを混ぜ合わせているんだろうな。

その後ロスの町を散策。公衆トイレがめちゃくちゃかっこいい。

ロスから15分ほど北上すると、キャンベルという町がある。そこで買い出しをして、近くのエリザベス川でしばし釣りタイム。のんびりといい時間を過ごして今日のキャンプ地へ。


棚いっぱいのベジマイト。


ポイントを見つけては釣りをする。

狙っていたキャンプ場に行くと、思ったより小さくて張れそうな場所がない!さらに1時間車を走らせ、フレシネ国立公園のキャンプ場へ。
こちらもパンパンに埋まっていたけど、車一台止められそうなスペースを発見してすぐにテント設営。ガヤガヤとうるさいけど、この辺はキャンプ場が少ないので張れただけでも良かった。


立地はトイレの風下。

設営後、海まで散歩。明日から入るトレイルの山々が見えた。

夕飯は缶詰のビーフシチューと、ガーリックトースト。
この温めるだけでできるガーリックトースト日本でも買えないのかな。安くて美味しくて元気でる。


鉄板でパンを温める。

お腹いっぱい食べて、陽が沈むと同時に就寝。


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