2023年、2月の中旬から3月の上旬まで、オーストラリア本土1週間・タスマニア2週間、合計3週間の旅に出ておりました。
私たちは観光地で店舗を運営しています。
仕事柄、夏の繁忙期に長期休暇を取ることが難しく、オフシーズン真っ最中のこの時期にハイキングやキャンプができるところは…と悩みに悩みました。
この時の私たちの旅の条件はこんな感じ。
冬に季節が逆の場所…南半球…オーストラリアだ!!
季節が逆転した南半球なら釣りもキャンプもハイキングもできる!日本から比較的行きやすい「オーストラリア」が急浮上しました。
まずはオーストラリア国内のトレイルやキャンプ情報をリサーチ!そして私たちにピッタリの旅のプランを練ります。
オーストラリアには高山地帯は少なく、多くの人がイメージするであろう赤土地帯、いわゆる「アウトバック」がとにかく広大。その中でも山を求めて調べていくと、まさかの「オーストラリアンアルプス」なるものがあることを発見!これは見逃せない!
さらに調べていくと、オーストラリアアルプス山脈を縦走する「オーストラリアン・アルプス・ウォーキング・トラック(AAWT)」なんてものが存在する。初めて知ったよ…!
オーストラリアに対する(私個人の)モチベーションは一気に爆上がり。AAWTにアクセスしやすいメルボルンからはタスマニアにもアクセスが良い。だったらどっちも行ってみたい!ということで、本土とタスマニアで歩いてみたいトレイルをいくつかピックアップして計画を立てました。
もちろん仕事につながるよう、勉強も兼ねていますよ!
次に、目的遂行のために必要な経費と節約できる部分を考えます。
限られた日数で行きたい場所を回るにはレンタカーが一番!特に私たちのように都市部から離れて行動する場合は公共交通機関だけでは結構難しい…。
パークFEEは、国立公園の入場料のようなものです。
以下、2023年2月・3月で実際にかかった費用です。
■20泊中ホテルやモーテルなど屋内に泊まったのは3回。おかげでかなり節約できました!シャワーは浴びられる環境だったので、キャンプ生活でも全く不便を感じませんでした。
■外食代もかなりかかるので、基本的にはスーパーで食材を買って自炊しました。切り詰めすぎても楽しくないので、贅沢をしたい時は贅沢をして5,000円くらいする朝食を食べたりもしました。
■通常の観光(ホテル泊)でのオーストラリア旅行の予算は1週間で平均約30万円というブログ記事も読んだのですが、それと比べたらかなり節約できたのではないでしょうか。
海外渡航について
今はもうすっかり元に戻っているのでしょうか?
2023年3月時点では、オーストラリアに行くこと自体はスムーズでしたが、日本に帰国するのに必要な手続きがいくつかありました。
■日本のパスポートを持っていて観光目的の場合はETA(電子渡航許可)が必要です。公式アプリをダウンロードする必要があります。
japan.embassy.gov.au
■英語のワクチン接種証明書は事前に町の役場でお願いしました。
■VISIT JAPANはデジタル庁が作った入国手続きなどをオンラインで行える(はずの)Webサービス。
事前登録しておくことで帰国時の入国審査がスムーズになると思っていましたが、空港に大量の人員を配備しているにもかかわらず長蛇の列。それもそのはず、登録したデータの確認はスタッフの目視確認。20人以上のスタッフが並んで「画面見せてください!画面見せてください!」と言っていて、その列に並んでスタッフに画面を見せます。
もはやデジタルではなくアナログ。今はあの作業がなくなっていることを切に願います。
アクセス
飛行機は格安航空(LCC)を使ったので快適スムーズ!とは行きませんが、許容範囲内。この感覚も年齢と共に変わっていくだろうな…。明らかに4年前よりキツかった。今回は初めてScoot(スクート)を利用しました。
■ 行き
2/20 新千歳(12:10発)-シンガポール(20:00着)
※空港泊を挟みます。ソファで寝たけどやっぱりキツい。
2/21 シンガポール(11:00発)-メルボルン(21:30着)
3/1 メルボルン(06:10発)-ローンセストン (07:15着)
※この前夜も空港でソファ泊。体バキバキ
3/11 ローンセストン (16:50発)-メルボルン(17:55着)
■ 帰り
3/13 メルボルン(22:30発)- 3/14 シンガポール(3:30着)
3/14 シンガポール(5:40発)-3/14 台北(10:10着)
3/14 台北(11:10発)-3/14 新千歳(3:45着)
台北でスリリングな乗り換えがあります。1時間しかない!と思ってたけどなんの問題もありませんでした。
行きも帰りも二日かかっています。
ちなみにスクートなどのLCCは航空券代だけの場合が多く、
・座席指定
・機内食
・ブランケット
・飲み物
・預け荷物
は別で全て有料サービスとなることが多いです。
荷物は最小で行けばとても安く済みますが、大荷物だとLCCの強みは活かせません。
ブランケットは大手航空会社と違い有料なので、持ち込みがおすすめです。私達はコクーンのシルクブランケットを毎度使っています。嵩張らないしあったかいし、寝袋の中に入れたら+5℃上がるので手放せません。
飲み物も有料の場合が多いです。水筒を持って入れば、搭乗前に給水できます。ナルゲンとか使い慣れたものをぜひ。
また、スクートには座席モニターがついていませんでした。映画狂の方はAmazon primeやNetflixなどオフラインでも見られるようにダウンロードしておくと便利です。
何にせよ、お金に余裕のある民はお金で快適を買ってください。お金に余裕のない民は工夫して乗り越えるしかありません。どこに重きを置くかです。
オーストラリアの国立公園について
入場料のかかる場所、かからない場所があるので事前に自分の行く国立公園を調べておきます。
大体州ごとに国立公園のウェブサイトやアプリがあったりします。
ニューサウスウェールズの国立公園アプリは、ビジターセンターの情報やトレイル情報、サイクリングトレイル情報、キャンプ場情報まで網羅しています。自分のいる場所から近いトレイルなどもすぐに検索できてとっても便利。
キャンプ場の情報も予約ボタンが付いていたり、操作性がとても良い!日本も見習ってください!
キャンプ場にはファイヤーピットが備え付けられているサイトもあったりするので、焚き火がしたい人はそういうキャンプ場を選ぶのが良いです。タスマニアの自然保護区内や、トレイル上のキャンプサイトでは焚き火禁止の場所が多いです。
国立公園に入ればトレイルは山ほどあります。
まずはビジターセンターに行って情報収集を!短時間で歩けるものから、キャンプを楽しみながら移動できるトレイルもあります。
ロングディスタンスハイキングをしたい!という方にはこんなトレイルもあります。情報を集めるところから楽しいですね!
※私調べなので行く人はきちんとリサーチしてくださいね!
今回私たちが歩いたトレイル
3週間の旅でも天気に左右される外遊び。
無理をせず、それでもできる限り行きたい場所には行けたかなと思います。
オーストラリア本土編
フェザートップ山
フェザートップ山を目指すトレイルはいくつかありますが、今回は高低差の少ないレザーバックトレイルをチョイス。スタートから稜線歩きが楽しめてとても楽しかった!テント泊の方にもおすすめ。AAWTに少しだけ重なります。
イラウォンウォーク
コジオスコ国立公園の中にあるショートウォーク。
バードウォッチングや川遊びも楽しめます。景観も抜群なので、天気の良い日にお弁当を持ってピクニックに行きたい。
コジオスコウォーク
オーストラリア大陸最高峰、コジオスコ山へ続く散策路。
最高峰と言っても標高2,228m、このコジオスコウォークで山頂を目指せば往復13kmほど。次回はシャーロットパスから登ってみたい。
タスマニア編
マリオンズルックアウトトレイル
クレイドルマウンテン国立公園内、オーバーランドトラックの最初の部分を歩けるトレイル。
ウォンバットやワラビーにもたくさん会える、癒しのトレイル。アップダウンも激しいのでお昼ご飯はしっかりめに持って行くと良い。
ウォールズ・オブ・エルサレム・サーキット
要予約。人数制限がされているトレイルなので、静かな山歩きを楽しめる。2日間で歩いてみて、もっとゆっくり歩けばよかったと後悔。サイドトレイルもいくつかあるので、3泊4日でプランを立てて全て回ってみたい。ワラビーの楽園だった。
ターンシェルフトラック
マウントフィールド国立公園内にあるトレイル。この国立公園では釣りもハイキングも楽しめて、1週間くらいステイしたかった…!ターンシェルフは悪天候のため途中で引き返したので、また再訪したいトレイル。
フレシネペニンシュラサーキット
タスマニア東部のフレシネ半島をめぐるトレイル。
トレイル上に水場が少ないので注意。ワイングラスベイ観光に来るならぜひこのトレイルを。滞在中最も体力を消耗したトレイル。
オーストラリア・タスマニア旅を終えて
オーストラリアには高くそびえ立つ山々はないけれど、手付かずの原生林があったり、熊が生息していなかったり、整備されているウォーキングトレイル、サイクリングトレイルが数多くあったり、そしてそれが外国人の私たちにも分かりやすく開かれていたりと、正直言って「最高」の一言でした。
標高が低いからといって決して油断はできず、極に近い分、気象条件も厳しい。そのためしっかりとした事前の情報収集と装備が必須です。特にタスマニアの山間部ではどのビジターセンターに行っても、夏でも雪が降ることもあるため、雨具・防寒具は必ず持つようにと注意書きが貼り出してありました。
釣りに関しても、フィッシングライセンスはオンラインで購入可能。各河川の入渓ポイントが記載されているフィッシングマップが存在します。これは旅行者にとってひたすらにありがたい。
熊に怯えることなく釣りが楽しめるのも魅力。
そして人々の暮らしに密接したアウトドア文化。
多くの公園に備え付けられている無料で使えるバーベキューグリル。食材と調理道具だけ持ってきたらバーベキューが出来る手軽さ。日本だったらまず道具を揃えて…とバーベキューをするにも一苦労です。
公園のグリルは自治体が管理しているそうで、毎日キレイ。素晴らしい公共サービスだと思いませんか?
オーストラリアのキャンプスタイルは、居住空間を車で運ぶスタイルが多く、さらに自転車など遊び道具を乗っけている人も多数。キャンプ場をベースに、そこから広がるアクティビティをそれぞれ楽しんでいる様子が印象的でした。また、アメリカもそうでしたが年齢層はそんなに若くない!老後にゆっくりと自分自身のスタイルで自然を楽しむ姿が素敵でした。
冬しか時間が作れない方や、海外でのハイキング、キャンプ旅に挑戦してみたい方、オーストラリアがかなりおすすめです。アメリカほど物価も高くなく、国土も国民性もビッグなオーストラリア。
次回は各国立公園に長く滞在して毎日いろんなトレイルを歩いて過ごしたい!
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