スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

vía de la plata(銀の道)③

DAY3

Castilblanco de los Arroyos → Almadén de la Plata(28.2km)

朝4:50起床。

昨日レストランで残して持ち帰ったパンをトースターで焼き、冷蔵庫に入ってたいちごジャムを塗って食べた。お湯も沸かしてお茶をボトルに入れ、リビングでパッキングと着替えを済ませて6:30出発!

日の出が8時前なのでしばらく暗闇。6時からオープンしてるバルも多く町を抜けるまでは暗さはそこまで気にならなかったけど、町を抜けた瞬間漆黒。ヘッドライトの灯りだけでしばらく車道を歩かなければならない。

3時間ほど車道を歩き、気づいたら横に歩きやすい道があった。地図を見てもしばらく並走しそうだったので、急いで道路を渡り側道に入る。そのまま歩くとカミーノのモホン(道標)があり、こっちが正規のルートだった…。

標高はどんどん上がり、太陽が出ても少し肌寒いくらい。それでも登りが続くので、上着は脱いで歩いた。

歩き始めて4時間ほど経った頃、自然公園の入り口に差し掛かった。どうやらこの自然公園を抜けて行くルートのようだ。

今日はまだ誰にも会っていない。公園に入っても、前にも後ろにも人っこ1人いない。静かな自然公園の散歩を楽しんで歩いていると、動物の足跡が至る所についていて、ここはワイルドな公園なんだろうかとちょっと不安になる。出現しそうな動物の予想もできないくらい下調べしていない。

公園はかなり大きく、それでも誰にも会わない。
2時間ごとの休憩を昨日決めたばかりなのに、1時間ごとにお茶を飲んではお菓子を食べた。

13時頃、町まで3kmの標識が出てきて一瞬(1人で)盛り上がったが、目の前に突如壁が出現。あれ越えるんか…

見るからに急な峠だが、中腹におばちゃん2人が見えた。えっいつ越されたの?私宿出る時まだ隣で寝てたのに…

壁は一気に越えるが鉄則で、休憩しないで登れば10分ほどだった。急だから距離はそんなにない。でもピレネー越えよりキツかった。

山頂には初日の宿の面々も居て、みんな何時に出たんだろうと不思議に思う。だって、ずっと人影なかったから…。

登った甲斐ありで圧巻の景色。宿を確保しないとなので急ぎ足で町へ降りる。

町にたどり着き、アルベルゲ・ムニシパル(公共アルベルゲ)と書かれた標識の通り進んで行くと、途中で迷子に。Googleマップで見ると全く逆方向で、1kmくらい戻る。扉は開いているが、誰もいない。
「何かあれば電話を」の番号に電話しても誰も出ない。

おかしいな〜、もう一つのアルベルゲに行くか…と元来た道を戻る途中で、昨日のアルベルゲで一緒だったおじさまとすれ違った。
ムニシパルに行くの?と聞くと、いや、今日はもう少し歩くよ!と言うのでまたね〜と別れた。

1kmほど歩いた所で立ち止まってGoogleマップと睨めっこしていると、100%のスペイン語でおじちゃんが話しかけてきた。
「ウンタラカンタラ、カミーノ?」と聞かれたので、「スィー!アルベルゲはどこですか?」と聞き返すと、さらに120%のスペイン語で「ウンタラカンタラ〜ムニシパル!」と言われたので、知ってる限りのスペイン語の単語を全て使い、「ムニシパル!私!行った!人いない!人いない!電話もした!出ない!」と必死に伝えると、「ウンタラカンタラ〜ムニシパル!グラテュイ!」と言われ、えっ無料?んなわけない!と思ったけど、行け行け、大丈夫だから、みたいな風に見えたので、グラシアスと言ってまた戻ることにした。


街路樹はオレンジとレモンが交互に植えられていて素敵だった

また1km歩きムニシパルに戻ると、もう少し歩くと言っていたおじさまがアルベルゲに!
「いや〜歩こうと思ってたけど、このアルベルゲ見たら泊まりたくなっちゃったよ!もうベッドも確保したよ!」というので、オスピタレロいないけどいいのかな?と聞くと、夜来るはずだから大丈夫!と言われ、安心してベッドを確保。シャワー・洗濯も済ませた。

おじさまはベルギーから来ていて、今日はキツかったね!と言うと、自然公園の入り口までバス使ったから全然大丈夫!と言っていた。サンティアゴまでは行かないからノープレッシャーだよワハハと言って、楽しそうに町に出かけて行った。
そうかみんなバス使ったから早いのか…

私も寝床の準備を済ませ、町散策へ。感じのいいバルを見つけて中に入ると、初日、昨日と宿が一緒の男性を発見。彼も気がついて、「はいこれがメニュー、はいこれがWi-Fiパスワード」と言って必要なものを全部くれた。

ハンバーガー6€、ミニハンバーガー4€でミニを注文。ミニはビーフじゃなくてハムだった…がっかり。

男性はカナダから来ていて、前回はフランス人の道を歩いたからもうサンティアゴまでは行かないと言っていた。「君だってもう証明書持ってるだろ?」と言われたけど、みんなそんなにこだわってないのが素敵だなと思った。

宿に戻り、部屋で足のマッサージをしていると2人の女性が到着。オスピタレロがいない説明をして、キッチンやランドリースペース、トイレとシャワーの案内をした。
2人は何と ポーランドのクラクフから来ていて、2週間前に行ったんだよ!と盛り上がった。クラクフの色んな場所で売られているパンがめっちゃ美味しかったと言うと、"オブバジャネク"と言うんだよと教えてくれた。
「ちなみに今日は"ファットサーズデー"と言って、全国民みんなパンケーキ食ってるわ」と言っていて想像したら面白かった。

18時にスーパーが開くので歩いて行ってみた。何かちょうどいい夕飯はないかな…と吟味していたら、何とレンチンできる米が!!スペイン版のサトウのごはんだ!!
1人湧き立ち、レジのお姉さんにも軽快に挨拶をしてルンルンで帰宅。


スペイン版サトウのごはん

早速キッチンに行き、鍋でお湯を沸かし、米をレンジでチン!
出来上がった夕飯がこれだ!


ラーメンとご飯

えみちゃんが置いて行った乾燥野菜もラーメンにぶち込み、野菜もちゃんと摂取!

まずはラーメンを食べ、余った汁とご飯…と思ったら、ご飯はイマイチ。白米と思って食べたらダメだな、と汁にぶち込んで完食。満腹。

クラクフの奥様方はキッチンで何か作っていて、出来上がったのはポトフのような素敵なスープだった。しかも前の客が片付けなかった食器たちを全て片付けて…。

自分のじゃないしと放置していた自分が恥ずかしいと言ったら、気にしないで!と言ってくれた。その優しさ見習います。

19:30を回った頃、オスピタレロがかわいい女の子と一緒にやってきて受付をしてくれたが、今度はスペイン語200%だった。
鍵のことを「ペラペーラ」と言われたが、全員ポカンとしていたら女の子がデモンストレーションをしてくれてようやく理解できた。

銀の道はスペイン語力が強制的に上げられる道だ!

歩いた距離(iPhoneヘルスケア調べ)
35.8km
使ったお金
アルベルゲ10€
ミニバーガー+コーラ5€
スーパー2€
合計17€(≒2,690円)

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