DAY9
Torremejía → Carrascalejo(29.3km)
7時にバルが開く、と言っていた気がしたので、6時過ぎに起床。ザックは部屋に置いたまま7時過ぎにバルに行くと、すでに外にもお客さんが溢れていた。
中に入るとカウンターにもお客さんがいて、私もカウンターに行って注文。いつも通り、トスターダとカフェコンレチェ。
スペインバルのコーヒーは美味しい。ものすごいスピードでエスプレッソを入れ、牛乳を温めてすぐに提供してくれる。
カウンターにはすぐに出せるようにコーヒー用のプレートがずらっと並べられている。次々にお客さんが入って来て、おはようと挨拶を交わし、コーヒーを飲んだらすぐに出ていく。中にはすでにお酒を飲んでいる人も。
トスターダはこんがりでっかくて、アイスクリームのようにバターが真ん中に乗せられていた。最高すぎる。
スペインではバターにいちごジャムが一番のお気に入りで、毎度これしか頼まない。(他にもトマトとか乗せるトッピングはたくさんある)
ナイフで半分に切って、大きな口でいただく。最高にうまい!コーヒーを飲み干した頃にミゲルたちもやってきた。あとでね!と言ってホテルの部屋に戻り、トイレを済ませて出発!
雨がいつ降るかわからないけど、今のところは持ちそう。町を抜け、矢印通りに進んで行く。
昨日の雨でルートは大変なことになっていた。ドロドロのベチョベチョで、足を取られてブーツが脱げそう。足を持ってくるだけで体力を消耗する。
大きな水たまりにぶつかり、これ以上進めないかも、と思って横を見ると、ミゲルとフアンが道路の路肩を歩いて手招きしている。
「こっちの方が歩きやすいよ!」
草むらを掻き分けて私も道路へ。助かった。
その後はミゲルとフアンの後に続いてメリダまで道路を直進した。途中でまたルートに戻ったが、やっぱり道が水没していて引き返して道路に戻った。
風向きが変わり、遠くの煙突からの煙がこちらに向かってきた。と同時にものすごく臭い!
ゴミ処理場かな、と思っていたらフアンが説明してくれた。
「あの工場はオリーブオイルを作っているんだよ。でもすごく低品質だ」
スペイン人はオリーブオイルとハムとワインに厳しい。
後ろからアナとスターシャも追いついて、一気に5人になった。珍しい。この道でこんなに巡礼者と歩くなんて初めてだ。
メリダの町が近づくと、アナとスターシャはルートを変え正規ルートに戻っていったが、ミゲルとフアンは道路を直進。私もついていった。
メリダに入り、人が一気に増えた。
そして楽しみにしていた古代ローマの橋を渡り、メリダの町に入った。
ミゲルはメリダで2泊ステイすると言い、フアンはこのまま次の町へ。私はメリダの町を少し見てから次の町に向かうね、と言って橋で別れた。
この橋を2,000年前から人が歩き続けてきたのか…と思うとグッと来る。しかし古代ローマの予習はしてきていないので、勉強してからまた来ようと城の見学などはパスした。
見たかったアーチを見て、目星をつけていたバルに入る。
Googleマップが勝手に翻訳して東京のカフェみたいな名前になってた
バルに入るや否や、マスターもお客さんも「巡礼者だ!」と言わんばかりの目でこちらを見て、ここに座れ、リュックはここに置いたらいい、ととても親切。
カウンターに行きボカディージョを頼み、「中身は何にする?トマト、ハム、チーズ…」「全部」と言って、値段も聞かずに注文した。
数分後やって来たのは見たことのない大きさの巨大ボカディージョ。焼きたて作りたてだ!
ナイフで半分に切って、一口食べると笑顔が溢れ出た。めちゃくちゃ美味しい!パンも温かくサクサクフワフワで、生ハムが大量に入ってチーズも溶けてる。ボカディージョ・オブザイヤー決定だ!
水槽の中もロマネスコ
ものすごい量だったけど完食し、トイレももちろん借りた。私はトイレのためにバルに入っているんだ。そして予想通り便座のないハードモード。もう慣れた。
お店にいた皆さんに挨拶すると、「良い旅を!」と口々に叫んでくれた。
メリダから次の町までは15km程度。いっぱい食べたし気合いを入れて歩き出す。
最初は路肩を歩いていたけど、すぐに自転車・歩行者用の道に入り、しばらく快適に歩みを進めた。サイクリングを楽しんでいる人もたくさんすれ違った。
坂を登り切ると湖が見えた。湖の横を通るルートだ。
湖に辿り着き、遊歩道を歩いていく。キャンパーも何人かいて、写真を撮って良いか聞くと快くOKしてくれた。
湖はやっぱり落ち着く。海より山より湖だ。
メリダの町でロマネスコ、ロマネスコとたくさん古代ローマ遺跡を見たので、目にする石が全てロマネスコに見えてきたのもこの頃だ。
メリダも美しかったけど、湖からの道がずっと天国のように美しく、足は痛かったけど持ち堪えることができた。目に映るものは大事だ。美しい景色は元気を与えてくれる。
水も切れそうな頃、やっと目的の町に到着。アルベルゲは1件。レセプションは横のレストランで、スムーズに受付してもらえた。
キッチンはあるけれどお湯を沸かすものが何もなさそうだったので、シャワーを浴びてレストランへ。
一品目
シェフに「巡礼者メニューはある?」と聞くと、「ないけど作るよ」と言って、色々と提案してくれた。2皿目はイカフライはどうかと言われ、「肉がいい」と言うと、手羽先にしてくれた。
最高のご馳走を食べながら、今日は3食豪勢に外食したことに気がつく。まあいいか。
アナとスターシャも到着し、フアンも再会。
今日は雨は一度も降らなかった。
今日頑張ったので、明日は短めの行程。
歩いた距離
31.6km
使ったお金
朝食3€
昼食7€
夕食9€
アルベルゲ15€
合計34€(≒5,370円)
———————————————————————
気持ちが弛まぬよう、旅行ブログランキングに登録してみました。クリックして頂けると励みになります!