DAY17
Carcaboso → Aldeanueva del Camino(38.3km)
朝5時起床。
アンナは寝てたのでコソコソと準備。キッチンに行くとドイツ人カップルが朝ごはん中だった。
パンを焼いて買ってきたイチゴジャムを塗って食べる。ドイツ人カップルも、次にキッチンに入って来たドイツ人青年も、今日のルートはまっすぐ進むつもりだと言う。
私はこの期に及んでまだ決めきれず、歩きながら決めようと思っていた。
準備をして6:45出発。久々にヘッドライトの出番だ。先に二組出発しているのでそれほど不安はないが、やっぱり暗闇の中一人は怖い。犬に吠えられながら道を間違えないように進む。
30分ほどですぐに雨が降ってきた。暗闇、雨、テンションが下がってゆく。
空が明るくなり始め、牧場ゾーンに突入。トラウマだ。牛、いませんように。
最初の方は良かった。牛は遠くにいた。次のゲートに差し掛かった時だ。ルート上に牛がいる。
しかも子牛がお乳飲んでる最中だ。やばい。
ゲートに入らずに大雨の中立ち尽くす。
今じゃない、待とう。お乳を飲み終わるのを…。
子牛がお乳を飲み終わり、草原の方に歩いて行く。
今だ!
ゲートを開け中に入り、極力牛から離れて透明人間のように通り過ぎる。第一関門クリアだ。
牧場内は雨でぐちゃぐちゃになっていて、どこを歩いても泥にハマった。
とにかく迂回ルートとの分岐点まで急ごう。
アルコデカパラへ向かうルートはさらにひどく、草地は沼となっていた。川を渡るために川幅の狭い箇所を探しながら、どんどん沼にハマっていく。
ふくらはぎまでハマってしまい、ブーツの中には泥水が流れ込んでくる。
渡り切ってから一度靴下を絞ったが、その後の度重なる渡渉でブーツの中の水は気にしないことにした。脱いでる暇はない。
分岐点まで到着し、心が決まった。迂回しよう。このまま沼にハマりながら進んだら身も心も憔悴してしまう。
迂回ルートまでは7-8km道路を歩く。沼を歩くより遥かに楽だった。前方に山が見え、ずいぶんと高いところまで来たなあと感じた。よく見たら山には雪がついていた。
12時前に迂回ルートからすぐの村に到着。トイレを借りたくてバルを探した。
町の外れに一軒だけあったので入ると、珍しく女性客の多いバルだった。
トスターダとカフェコンレチェを注文。ジャムはないと言うのでトマトを頼んだ。トイレも済ませて再出発。
迂回ルートに使うのはvia verdeというルート。元々線路だったところをトレイルにしているので、水没の心配がない。
歩いてみると、なんて快適!道に迷う心配もなく、牛の心配もなく、車も通らないし足元は水たまりもない。
正規ルートより長く歩かなくてはならないけど、とても助かった。この道で今日の目的地まであと20km!ベンチのある場所までは絶対に休憩しないと誓い、進み続けた。
ベンチがあったのは15kmほど進んだ地点。さすがにヘトヘトだった。
雨の中ベンチに座り、靴下の中の異物感が気になり靴下を脱いだその時。
皮も剥がれて落ちた。
やばい!やばいやばい!と思い足裏を触ってみると、何と新しい皮が再生していた。
すごい!人間てすごい!私の足すごい!
感動しながらゴミ箱に足の皮を捨て、靴下を履いて再出発。あと6km。ここから1kmの距離が途方もなく長く感じた。
雨止んでくれ…と願いながら歩くも、止まぬまま目的地に到着。
エスタンコ(タバコ屋)に入り、新聞が欲しいとおじさんに言うと、「何に使うの?」と聞かれ、「靴を乾かしたい」と言ったら、タダでいいからと1冊くれた。優しい…。
アルベルゲに到着し、チェックイン。洗濯機の予約もし、シャワーを浴びた。シャワーから出るとリーが食事から帰ってきて、ワァっと喜んで抱きしめてくれた。それからアンナも帰宅し抱きしめてくれた。「さすがサムライの娘ね!」と言っていたけど、どちらかと言えば商人の娘だ。
下のフロアにはドイツ人のアンナとマイカもいて、みんないた。
夕飯は自販機で3€のパスタを買った。めちゃくちゃうまい!コーラも買った。
リーとアンナがゆで卵を作ってくれた。明日でお別れになってしまうかもしれない。
歩いた距離
44.4km
使ったお金
アルベルゲ20.5€
ランチ3€
自販機3€
合計26.5€(≒4,280円)
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