スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

vía de la plata(銀の道)⑳

DAY20

Morille → Salamanca(20km)

なぜかあまり眠れず6時にベッドから出る。
そんなに寒くもなかったし、静かだったけどやたら喉が渇いて夜中何度も水を飲んだ。

下に降りて顔を洗い、着替える。7時になるとオスピタレロがコーヒーを淹れてくれた。朝食は2.5€だった。パッケージ入りのマフィン2つとクロワッサン1つ。カフェコンレチェは2杯頂いた。

出発時に、オスピタレロにお代はいらないからもう1泊していきなさい、君は美人だと謎に口説かれる。日本ではそんなこと言われないよ、めっちゃ嬉しい、ありがとう!と言って出発!

外に出たら雪が降っていた。夜の雨は雪に変わったようだ。道産子なので雪にテンションが上がりつつ、寒さにも心が躍った。

泥の道も少し凍って歩きやすい。

と思ったのも束の間、風が強くなり顔面に叩きつけるような雪になった。べちゃべちゃだ。

顔面びしょびしょになりながら歩みを進める。
そして今日も牛ゾーンに突入。
フードをかぶっているので慎重に周りの気配を気にしながら歩いて行くと、行手を阻む授乳中の牛親子が現れる。

だめだ、待たなきゃ…。
立ち止まっていると、後ろからフランキーがやって来た。
「赤ちゃん牛がいるから待たないと」と言うと、
「No problem!」と言って牛親子の真横を大声で「チャオ!!」と叫びながら通り過ぎるイタリア男フランキー。
嘘でしょ、と思ったが牛は全く気にしていない様子。私も急いでフランキーの後に続く。

フランキーは1分に1回くらいくしゃみなのか奇声なのかわからない声を発しながら歩き、モーセさながらに牛は寄り付かなかった。

しばらくフランキーを追いかけたが、早すぎて追いつけずまた一人に。

10km地点でバルの看板が出現。寒さに耐えきれず急右折して町に入り、バルに入った。

カフェコンレチェを注文し、トスターダはあるかと尋ねるとトルティージャ(スペイン風オムレツ)ならあるとのことでそれを頂いた。20分ほど休憩して再出発。雪は止み、歩きやすくなった。
手袋が濡れてしまっていたので、装着した上で脇に手を入れて温めた。

丘が見えて来て、登ると十字架があった。背景にはサラマンカの町。ようやくここまで来た!

後ろからドイツ人のマティアスが追いつき、ソロ同士二人で写真を撮り合った。

それからサラマンカに向けて、少し一緒に歩こうよと言うマティアス。いいけど私歩くの遅いよ?と言うと、急がないから大丈夫、と言うのでしばらく話しながら一緒に歩いた。

マティアスは2mくらいあるんじゃないかというくらいひょろ長く、彼のゆっくりに合わせて私はかなり急ぎ足になった。サラマンカの町に入る時にはもう追いつけず、マティアスは町に消えて行った。

ローマ時代の橋を渡ってサラマンカの町に入る。

矢印はずっとつけられていて、指示通りに進んでいくと大聖堂が見えて来た。
バックミュージックはアコーディオンの音色だ。奏者の帽子に小銭を入れて通り過ぎる。

大聖堂の前まで来て、涙が込み上げた。なんだろう、まだ半分なのに。この20日間が結構ハードだったせいか、色んな人に支えられたなあと走馬灯のように思い出がよみがえる。

とにかくここで一区切り、明日からはまた巡礼者もある程度入れ替わって再スタートだ。


サラマンカがゴールのリーとフロー

ホステルにチェックインし、シャワーを浴びて太郎とテレビ電話。その後は忙しく、コインランドリーに行き、タクシーでサラマンカに着いたというリーに会いに行き、またコインランドリーに行き、スーパーを2軒回り、薬局にも行った。

ドイツ人のアンナから会いたいとメールが来ていたので後で会おう!と返信し、マヨール広場で偶然会ったフランキーたちから食事に誘われたけど多分アンナたちと食べるからと断り、マティアスにもばったり会い、序盤に会ったドイツ人のハイカーとドミニクにも会った。

サンティアゴ到着のような雰囲気だ。初めて来た場所なのに広場を歩けば友達に捕まる。

結局私のメールの不具合の関係か、アンナとは連絡がつかずに一人で夕飯にマックを食べた。これでいい。今日は一人でゆっくり過ごそう。

明日からまた500km、一歩ずつ!

歩いた距離
22.4km
使ったお金
ホステル24€
バル3€
合計27€
その他化粧品やテーピング、食料品、コインランドリー、夕飯など

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