スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

vía de la plata(銀の道)㉔

DAY24

Zamora → Fontanillas de Castro(31.47km)

夜中に一度トイレに起きたが、部屋に1人なのでゆっくり眠れた。6時半起床。

朝食は7時からなので、7時ぴったりに食堂に降りた。コーヒーの準備も出来ていて、トースターで食パンを焼いて4枚も食べた。コーヒーも2杯飲んだ。

準備を整えて、8時に出発。本当に素敵なアルベルゲだった。

雨なのでカッパを着てスタート。路地が入り組んでいて道に迷いながら町を出た。町の中ですれ違ったおじさんに、ブエンカミーノ!と言われた。

町を出る時、ポルトガル行きと北上ルートの分岐点があった。ここから西に行けばポルトガルだ。

町を出ると雨が止み、フードを脱いで歩いた。風は強い。

後ろからやって来たドイツ人の巡礼者と少し話しながら歩き、追い越される。

7km地点に町があり、トイレの限界を迎えた私はスピードアップ。ドイツ人のおじさんを追い越して町に入る。Googleマップ上では町外れに一軒カフェがあるようで、ルートから一度離れた。
工事現場のおじさんに話しかけ、バルはどこかと聞くとGoogleマップの場所と一致したので、オープンしていることを祈りながらバルを目指した。

バルは開いていて、カウンターでコーヒーを頼んでトイレに直行。危なかった、間一髪!

トイレを出てコーヒーを飲んで5分ほど座って足を休めてから再出発。

途中までカミーノのルートを歩いていたが、泥に足を取られるので道路に移動。道路沿いをしばらく歩いた。

そろそろルートに戻ろうかな、と迷っていたら、後ろからマティアスがやってきて追い越され、続いてギャビンにも追い越された。2人はそのまま道路を直進していたので、私も次の町まで道路を歩いた。この辺りからかかとが痛くなり始める。そしてまたトイレの限界を迎え始める。

スタート地点から約20kmのモンタマルタに到着、バルに直行し、コーヒーとトルティージャを注文してトイレに直行。間に合った…!

トルティージャは絶品、あまりの美味しさにその場でGoogleマップのクチコミを書いた。

15分ほど休み、足の状態が良くなっていることを願いながら再出発。目的地まであと13kmだ。

40分ほど歩き、痛みに耐えきれず座り込む。左のかかとが地面につけられないほど痛い。どうしよう。
地べたに座りながらテーピングをしようとするも、強風すぎて全くうまく出来ない。ここでテーピングは無理だ。鎮痛剤を飲んだら効くかな…。

鎮痛剤を飲んで、その場で10分ほど休む。だんだんと効いてくるだろうと再出発。

30分くらいは痛いままだったが、しばらくするとだいぶマシになった。何とか歩ける。いけるぞ!

1時間後には無痛になり、無敵状態。薬のおかげで足の状態が良くなってるわけじゃないのはわかっているけど、本当に助かった。

足の痛みなしで歩けることに泣けて来て、泣きながら歩いた。何なんだこれは。幸せで泣いた。

ここ最近、誰よりも早く出発して、誰よりも遅く到着していた。それでも自分の足で毎日歩けていることに満足している。誰にも迷惑はかけていない。

日の出とともに出発して、暗くなるまでに着けばいい。きっとベッドは残ってる。そう思って休み休み歩いた。

残り2km、またかかとが痛み出した。あとちょっと、あと30分、我慢できずにまた座り込んだ。
少し休憩してからまた歩く。あと少し、あと少し。

アルベルゲに到着、ドアには電話番号がかかっていて、初めて自分で電話をかけた。つたないスペイン語で、「私は巡礼者です、今アルベルゲに着きました」と伝えると、すぐにオスピタレロのアンヘラとパコが来て迎え入れてくれた。

アルベルゲは新しく、最高にきれいだった。寄付制で、夕食も朝食も用意してもらえる。
シャワーもキッチンもピカピカだった。

先に着いていたマティアスに、今日はどうだった?と聞かれ、残り10kmでかかとが痛くて動けなかったけど、薬を飲んだら歩けるようになったと話したら、誰かからもらったというマッサージクリームを貸してくれた。

少しするとイタリア人のアンナも到着。前の町で新しいポールを購入したらしくご機嫌だった。

夕食は20時で、しばらく時間があったので3人でキッチンでお菓子を食べながら明日の行程の話をした。
マティアスは、少し戻ったところからショートカットルートがあることを発見したらしく、タクシーで戻ってそっちに行くと言う。

私は戻ることよりも乗り物に乗って感覚が狂うのが怖くて、このまま進むことにした。アンナはオスピタレロの意見を聞こうと言う。

食事はオスピタレロの手料理で、レンズ豆のスープ、ふかし芋、サラダ、パン、目玉焼きと絶品だった。どれもこれも美味しくて、お腹が破裂しそうなほどたくさん食べた。

食後は明日の行程についてオスピタレロからさまざまなアドバイスをもらった。

休憩できる場所、曲がる場所、気をつける場所など。そしてマティアスの見つけたルートについては、徒歩で通るには危なすぎるのでやめた方がいいとのことだった。結局3人とも公式ルートでビアデラプラタからサナブレスの道に入ることにした。

いよいよ明日からサナブレスの道、アップダウンも激しくなり、さらに人が減る。雨も多そうだ。

アンヘラとパコに、サンティアゴに到着したらワッツアップで写真を送ってちょうだいと言われた。
フランス人の道ならこんなことは言われないだろう。銀の道だからこそ一人一人の巡礼者の顔と名前を覚えていてもらえる。それってすごく温かい。

銀の道のラストはモレルエラ牧場、明日はどんな景色が広がるんだろう。

歩いた距離
29.1km

使ったお金
バル1.5€
バル2.4€
アルベルゲ20€(寄付制)
合計23.9€(≒3,800円)

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