スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

vía de la plata(銀の道)㉕ / サナブレスの道①

DAY25

Fontanillas de Castro → Tábara(35km)

7時前に起床。かかとの痛みは良くなっていない。
身支度を整えて、7時半に朝食。キッチンに行ったらパンも焼いてあってコーヒーも淹れてあって、至れり尽くせりだった。

オスピタレロのパコに、タバラのアルベルゲの横にクリニックがあるから、足を見てもらった方が良いとアドバイスを受ける。ありがたいが、クリニックの開いている時間には間に合わないと思った。
朝食後に痛み止めを飲んだ。

アンナ、マティアスと3人で出発。私は足を引きずっているので2人はどんどん遠くなった。マティアスが早く着いてベッドを確保してくれますように…!

30分ほど進んだところで、ドネーションボックスにお金を入れ忘れたことに気づく。最低だ!
すぐにアンヘラにメッセージを送り、郵送しますと言ったら、謝らないでいい、タバラのアルベルゲのオスピタレロに渡してくれたらいいよと返信があった。ありがたかった。

今日は35kmの行程。まずは4km先の村へ。
だんだんとゆるやかに薬が効いて来て、消えはしないけど痛みはマシになった。
村でバルに寄ると閉まっていたのですぐに村を出る。

この後は7km先のグランハ・デ・モレルエラという村で、ここがサナブレスの道に入る分岐点となる。このまま北上すればアストルガに着きフランス人の道に合流する。

フランス人の道は一度歩いているので、ここからサナブレスの道を歩くことにした。

村に入る直前に、オスピタレロが言っていた高速道路のサービスエリアがあった。ここはスルーして村のバルを目指す。

バルでトスターダとカフェコンレチェを頼み、再度痛み止めを飲んだ。

バルを出てから商店に寄り、チョコレートを購入。商店の奥さんに、「今日は歩くには大変な天気ね!」と言われる。

村を出て、1時間半ほど歩き橋へ。天気が良かったら感動しただろうに、強風と雨で煽られ、身体が持っていかれそうになり恐怖でしかなかった。

橋を渡り終わると今度は崖沿いに歩く。石が滑ってかなり怖い。雨風が吹き荒れる中集中して慎重に進んだ。

山道では痛みがいくらかマシに感じた。足首の角度が関係あるのだろうか。

雨はひどくなり、文字通り必死に進んだ。雨はともかく、風だけでも止んでほしかった。何度も祈ったが届かず。

山を抜け、農道に入る。痛み止めが切れ、足を運ぶのが精一杯。色んな歩き方をして、少しでも痛みが和らぐように試した。あと3kmで次の村だったが、力尽きて雨の中座り込み痛み止めを飲んだ。買ったチョコレートも食べた。

1時間ほどかかって村に着き、バルに入る。トイレも借りる。バルにいたおばあちゃんが私の足を心配していた。

ここから7km、あと少し!16時を回っていたけど、日暮までには着ける、大丈夫大丈夫と自分を励ましながら進む。

いつもの倍くらいかかっているけど、止まらなければちゃんと進む。車が行き交う道路沿いを、強風に煽られながらがむしゃらに進む。スピードは亀のようだ。

明日はもっと歩けないかもしれない。色んな不安が押し寄せる。目的地のタバラに到着し、町を抜け、町外れのアルベルゲに到着した。

オスピタレロはホセという髭もじゃの男性で、足を引きずって入って来た私を心配してバックパックを下ろさせ、カッパを脱がせてくれた。
昨日のアルベルゲに寄付金を入れ忘れたことを説明して預かってもらった。

部屋に案内してもらい、扉を開ける前から中から「モーモ!モーモ!」とモモコールが聞こえた。

開けた瞬間アンナがいて抱きしめられた。モモコールはボブだった。マティアスも笑って見てる。
みんな心配していた。

ザックを下ろしてベッドに倒れ込んだ。助かった…。到着は18:10、この状態で10時間も歩いていた。横のベッドのドイツ人女性が、足首のサポーターを「使わないから」と言って私にくれた。

夕食時にはマティアスとボブが「荷物をみんなで持つよ、それかタクシーで荷物だけでも送ったらいい、それだけで足の負担はだいぶ減るよ」と言ってくれた。私がまだ歩こうとしているのを理解して、色々と考えてくれていた。

荷物をみんなに持ってもらうわけにはいかないけど、温かい人たちに囲まれてありがたかった。 ただひたすらに感謝しかなかった。

歩いた距離
38km
使ったお金
バル2.5€
商店5€
バル1.5€
アルベルゲ20€
合計29€(≒4,700円)

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