DAY27
Villanueva de las Peras → Rionegro del Puente
7時起床。もう外は明るくなり始めている。
朝起きると、たくさんの人からメッセージが届いていた。SNSでストーリーズをアップしていて、心配をかけてしまった。友人たちからはたくさんのアドバイスを頂いた。ストレッチ方法、マッサージ、テーピング方法、本当にありがたかった。
朝ごはんとして、味噌汁、持っていたトルティーヤにイチゴジャムを塗って食べた。コーヒーも作って飲んだ。
テーピングに再挑戦し、薬を飲んで8時出発。
久々に快晴だ。いい日になると確信した。
マティアスから、彼らが滞在したアルベルゲに食べ物を置いておいたから食べていいからと連絡が来た。日曜日でどこも閉まっているからと私のことを心配してくれたのだ。
赤が正規ルート、黄色がマイウェイ
でも、昨日寝る前にGoogleマップをじっくり見て、今日はカミーノから外れて独自ルートで進むことにした。目的地は15km先の村、でももっと歩けそうだったら24km先の村。彼らの滞在した場所は通らず最短ルートで行ってみよう。どんな道かは全くわからないけど、Googleマップを信じて。
歩き始めはぎこちなかったけど、歩いているうちに昨日よりも歩けている感覚になる。薬が効いているのももちろんあるし、昨日のストレッチや、今朝のテーピング、何が効いてるのかはわからないけど、間違いなく友人たちのサポートのおかげだった。
とてもゆっくりだけど、前に進めているだけで嬉しかった。
カミーノではない自分で選んだ道を歩く。予想外にいい道で、気分が良くなった。途中何かの唸り声が聞こえて笛を鳴らした。
イヤホンがないのでオーディオブックを大音量で聴きながら歩く。今回のカミーノでみんなに毎度言われるミヒャエル・エンデの「モモ」。小学生以来なのであまり内容を覚えていなくて、もう一度読む必要があると思ったのだ。マティアスが歩いている時はオーディオブックを聴いてると言っていて、私も初めてオーディオブックを試してみた。
物語を聴いていると、今回の一人旅にぴったりの本だと思った。今の私に必要な本だ。
村をいくつか通り過ぎたが、バルがない。目的地をバルに変え、村から村へ歩く。
向かいから自転車で走ってきたおじさんが私の横で止まり、カミーノのルートはあっちだぞと教えてくれた。足が痛いから最短距離で歩いてるんだと説明すると納得して去っていった。
昼過ぎ、今日初めて開いているバルを発見。すぐに入ってカウンターに行き、並んでいるタパスをいくつか選んだ。
コーヒーとタパスで2€だった。
トイレも借りて、お腹も満たして、まだ歩けると思ったので当初の今日辿り着きたかった目的地を目指した。カミーノルートからはもう外れているので、ひたすら道路を歩いた。
「モモ」を聴きながら頭の中でイメージが広がり、楽しみながら歩けた。まるで物語の中にいるようだった。
途中で雨が降りカッパを着たら、雹になった。
通り雨のようにすぐに止んだが、降ったり止んだりとその後も不安定に繰り返した。
オーディオブックのおかげであっという間に目的地に到着した。痛みだけで疲れはほぼない。
アルベルゲは扉が開いていて、オスピタレロは夕方30分だけ受付しに来るようだった。
中に荷物を置いて横のバルに入ると、イタリア人のフランチェスコがいた。彼はイタリア語オンリーなのでほぼ会話は一方通行だが、私を見て何か言って笑顔で再会を喜んだ。フランチェスコはいつも紙の行程表を見て計算していて、私も一緒に座って行程表を見直した。
アルベルゲに戻りバルコニーに出るとボブが到着。あれ、彼らより早く着いたんか私。オリジナルルートよりかなりショートカットしたのかもしれない。
しばらくするとアンナとイングリッドも到着して、サプライズで迎え入れた。みんな私がまだかなり後ろにいると思っていたので驚かせてしまった。みんなにまた会えて嬉しかった。マティアスはすでに次の町まで行ったようだった。
その後に初めましてのドイツ人夫婦が到着、マックスとクリスティーナだ。
洗濯機と乾燥機が有料だったがみんなでシェアで洗濯物を詰め込んだ。
7時半前にオスピタレロが来て、受付をしてくれた。その後に向かいのレストランに6人で食事をしに行き、巡礼者メニューを食べた。こんなに素晴らしい巡礼者メニューは初めてで、みんな絶対に立ち寄るべきだと思った。
一皿目
二皿目
三皿目
デザート
アンナとイングリッドは今日カミーノ上で立ち寄ったアルベルゲでひどいことを言われたと憤慨していた。お前らが子供を産まないせいでコミュニティが衰退する、と言われたと。この時代にそんなことを言う男性がいるのかととても怒っていた。日本にはいるなあと思ったが、そんな気分の悪い場所に立ち寄らなくて良かった。
9時に宿に戻り、明日の道の情報交換。カミーノルートは泥道でひどいので、道路を歩いた方が良いとフランチェスコからの情報をみんなでシェア。アンナも先行しているマティアスに確認し、マティアスも道路をすすめていたのでみんなそうすることにした。
寝る前に、各国語で「おやすみなさい」を言った。もうみんな日本語でも言えるようになっている。
歩いた距離
25.5km
使ったお金
バル2€
バル2€
アルベルゲ10€
夕食15€
合計29€(≒4,700円)
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