DAY29
Asturianos → Requejo(27.7km)
ぐっすり眠って7時起床。
朝ごはんは4km先の村まで行かないとゲットできないので、チョコレートとクッキーで軽く済ませて鎮痛剤を飲む。
買ったばかりの鎮痛剤はマティアスも以前飲んでいて、3日飲んだら痛みが消えたと言っていたので期待大。テーピングは皮膚の内出血が気になり今日はやめた。
歩き出しはやっぱり激痛でなかなか進めなかったが、30分くらいしたら変な歩き方だけど少しずつ進めるようになった。この歩き方のせいで右足のすね横、膝、太ももにもだいぶきている。
まずは道路沿いを歩いて次の村へ。サンティアゴまでの残りの距離を示すモホンが現れ始める。いよいよ最終段階に突入だ。
私よりもだいぶ後に出発したであろうマティアスに追い越され、ポールを使った方がいいよと心配される。今回は荷物の都合上ポールは日本に置いてきた。あったらどんなに助かっただろう。
次の村に到着し、すぐにバルに入る。中にはアンナとイングリッド、マティアスがいて朝食をとっていた。バルのカウンターには人だかりができていて、かなり混んでいた。中年の女性がそれを一人で捌いていてかっこよかった。オーダーが空くのを待って、トスターダとカフェコンレチェを注文。すぐにバゲットを切ってトースターで焼き、コーヒーを入れて提供してくれた。かっこいい。
バルの隅には暖炉があって、とても暖かかった。素敵なバルだった。アンナがこの後はカミーノルートが道路よりも歩きやすいんじゃないかと提案してくれて、マティアスが地図を見ながら「自転車も通るルートだからきっと歩きやすいよ」と助言してくれたので、この後はカミーノに戻ることにした。みんな色々考えてくれてありがたい…。
バルを出発し、ルートに戻る。道路から少し坂を登って行ったが、見晴らしがよく山々が良く見えて気持ちが良かった。車もそんなに通らないし、のんびり歩けた。
あと2kmで次の町というところで、後ろからやってきたおじさんに「足大丈夫か?」と声をかけられる。大丈夫大丈夫と言うと、次の町は他の村と違って色々あるから、ステイしたらいいと言われた。
ありがとうと言って別れると、おじさんはみるみるうちに見えなくなった。年配の方々にも追いつけないほどにノロノロ、よろよろしか歩けず、ちょっと切なくなった。元気いっぱい歩きたい。でも休息は取れない。何とか歩ける状態だから、時間がかかってもどうにか行程通りに進みたい。
次の町に到着し、薬局に入って炎症を抑えるクリームを購入。その横にバルがあったのですぐ入り、お昼ご飯がわりにタパスを1品とカフェコンレチェを注文した。鎮痛剤を飲んだ。
バルを出ると私の愛するDia (スーパーマーケット)を発見し、吸い込まれる。パンコーナーでパンを1つ選び、m&m'sの大容量パックも買った。
スーパーを出る時にアンナとイングリッドが入ってきて、城に登って来たよと話していた。
今の私には城に登る元気はない。城をスルーしてルートに戻った。
気持ちの良い川沿いを歩き、何度か川を渡る場面があった。今は靴を濡らしたくない、これ以上足に負担をかけたくない。
丸太とは言えない細さの木が橋がわりに使われているようだったが、左足がこれじゃあバランスが取れずに落ちそう。周りにポール代わりになりそうな木を探して、ポール代わりに使った。渡ってから、誰かが使うだろうと思って川の向こうに投げて戻した。
その後はカミーノを歩いたり、道路に戻ったりして気ままに歩いた。
オーディオブックの「モモ」を読了した。「時間」についてとても考えさせられたし、「効率」や「利便性」によって失っていくものについても考えさせられた。カミーノ中に全部読めて(聞けて)良かった。読み聞かせのようでリラックスして物語の中に入ることが出来た。
今私が見ている周りの風景も、もう誰も住んでいない捨てられた石造りの家も、「モモ」の世界のようだった。
最後は道路に戻って目的地に到着。喉が渇きすぎていて、アルベルゲに行く前にバルに行くと閉まっていて落胆した。仕方なくアルベルゲに向かう。ドアは開いていたが、中には誰もいない。ベッドは3人分埋まっているようだったが、誰かはすぐにわかった。
貼られていたオスピタレロの電話番号に電話したけど出ず、メッセージを送った。5時に行く、と返信が来たので待っていたらアンナとイングリッドも到着。一緒に受付をしてもらった。フランチェスコ、マティアス、ボブもどこからか戻ってきた。
シャワーはあまり温かくなく、かえって寒くなった。
シャワー後に1km先のレストランまで歩いて食事をしに行った。アンナとイングリッドが私の両脇を支えてくれた。
どんな家に住んでるのか尋ねると、二人ともレンガ造りだと言っていて、うっとりした。絵本のようだ。二人は私に、「映画で観たんだけど、日本には動く壁があるじゃない?」と言っていて、何のことか始めはわからなかったが、話しているうちにふすまのことだと判明した。二人はとても画期的だと言っていて、私の家にもあるよと言ったら感動していた。
歩いた距離
31.2km
使ったお金
バル2€
バル2€
アルベルゲ12€
スーパー5€
薬局9€
夕食10€
合計40€(≒6,400円)
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