グラウンドゼロを訪れてエネルギーを消耗した私たちは、とりあえずパンダエキスプレスへ。
この世に中華料理があってよかった。落ち着く味付けです。
この後夫とW田くんはスニーカーショップへ。私は映画「レオン」でナタリー・ポートマンとジャン・レノが最初に住んでいたアパートの撮影に使われたチェルシーホテルを訪れました。
今はもう改装されているのかもしれませんが、ナタリー・ポートマン演じるマチルダが住んでいたフロアも実際にこの中で撮影されたとか。一家が惨殺されるあのシーン、ここで撮影したんだ…と思いながら、一人で何枚も外観写真を撮ってしまいました。
そして夜はニューヨークで一番楽しみにしていたオフブロードウェイミュージカル「Sleep No More」へ。
会場はチェルシー地区に位置する「McKittrick Hotel」。1939年に完成してから、一度も開業することなく廃墟となっていたホテルがミュージカルの舞台です。この廃ホテル内を自分の足で周りながら、各フロアにいる役者さんの演技を鑑賞するという体験型ミュージカルなんです。
「Sleep No More」は、シェイクスピアの戯曲「マクベス」がベースとなっています。マクベスの登場人物たちが、このホテルの約100室を使って同時進行で演技をしているので、自分が誰かの演技を見ている時は、他の誰かの演技を見逃してしまっている訳です。
さらに面白いのが、私たち観客は白いマスクを着用し、一切喋ってはいけないというルールがあります。このマスクをつけている限り、私たちはアノニマス(見えざるもの)となり、安全に役者のすぐ近くで演技を鑑賞出来るのです。
撮影禁止なので公式Instagramの画像をお借りしますが、
この距離です。マスクをつけていない人は役者、マスクをしているのは観客です。また、スタッフは黒いマスクをつけているので、行ってはいけない場所などにはスタッフが立っていました。
建物内に入ると、すでに真っ暗でおばけ屋敷状態。クロークに全ての荷物を預け、予約してくれたメーちゃんが受付を済ませると、1人一枚ずつトランプのカードを渡されました。
真っ暗な廊下を進むとムーディーなバーに到着。そこで待機していると、番号がアナウンスされます。トランプの数字を確認し、私とメーちゃんが一緒にスタート。夫たちとはここで離れ離れに。
エレベーターに乗り、各フロアで何人かずつ降ろされていきます。私とメーちゃんは、最後に一緒に降りることになりました。
廃ホテルだけあって、雰囲気がありすぎてすでに心臓ばくばくの私は、役者ではなくしばらくメーちゃんを追っていました。
基本的にどこに行くかは自由なので、上の階に行ったり下の階に行ったり、気になる部屋があったら入ってみたり、そうこうしていると演技中の方に出会います。
演技と言ってもセリフは一切ないので、この役者が誰を演じているのか、最初は全くわかりません。
(公式Instagramより)
気になる役者をずっと追い続けていれば、少しはストーリーが分かって来るはずなのですが、役者がまさかの全力疾走したりします。それを白いマスクをつけた集団が全力で追いかけるので、初めは圧倒されて常に取り残されていましたが、1時間後には私も全力で階段を駆け上がっていました。
また、ラッキーな事に半狂乱の(演技の)マクベス夫人に手を握られ、耳もとで何かセリフを囁かれました。ブロードウェイじゃ考えられない距離!
途中夫と遭遇し、W田くんとも遭遇。結局みんなバラバラに楽しんでいました。
7時に会場に入り、出たのは10時。みんなでいい汗かきました。
帰り道、それぞれ見たものを補い合い、答え合わせをしました。ちなみに、夫はスタートのエレベーターから一番最初に一人ぼっちで降ろされたそうです。かわいそうに…。
興奮はなかなか冷めず、一時間かけて帰宅した後も夜遅くまで語り合いました。ニューヨークらしい体験が出来て、大満足の夜でした。
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