スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

私たちのTMB(ツール・デュ・モンブラン )その2

2019年7月5日から9日間、夫婦でモンブラン山群をぐるっと一周ハイキングしてきました。

1日目、2日目の様子はこちらから。
www.hike-osuga.com

3日目(DAY89)

午前6時半。テントから出ると、もはや何の山か分からないけどとても美しい風景が広がっていました。朝食のパンをもらいに行きたかったけど、まだレセプションが開いていなかったのでオートミールを食べて待機。

午前7時半。注文していたクロワッサンをゲット。私の手もクロワッサンのようにシワシワ。

テントの撤収中、急に雨が降り始めました。
急いで撤収し、雨装備に切り替えて、炊事場で小一時間ほど雨宿り。霧雨くらいになった頃に、すぐ近くのヴァロルシーヌという村へ出発しました。

駅が見えて来ました。

今日はここヴァロルシーヌからゴンドラに乗り、ポゼット峠の下までショートカットします。

今日はポゼット峠、バルム峠、フォルクラ峠と3つの峠を越えるため、このゴンドラに乗れなかったら地獄です。

無事に乗ることが出来ました!一人14.50ユーロでした。標高1,900mまであっという間に到着です。

先ほどの雨が嘘かのように美しい日です。谷には村があり、「山に抱かれている」という描写ってこういう風景なんだなあと思いました。

いつものごとく大きなザックを恨みながら登って行くと、降りてきた軽装のカップルに、「もうすぐだよ!頑張って!」と励まされました。
重いザックは憎いけれど、色んな人に励まされるのは嬉しい。

バルム峠に到着!バルム小屋でトイレを借りようと思っていたのに、「トイレはありません」の貼り紙にがっくり。

何はともあれ、フランス-スイスの国境をまたぎました!山頂で国境越えをするのも、歩いて国境越えをするのも初めてです。嬉しい!

サラミとチョコを食べて、今度は峠を下ります。

途中に川もありました。靴を脱ぐほどではありません。

村が近づいて来ました。休憩出来る所はあるかな〜

村に入ってすぐのところに山小屋がありました。外でザックを下ろしていると、日本語を話すイスラエル人のおじさんに話しかけられました。

ヨーロッパ圏ではどこにもあるわけではないアイスコーヒー。ここにはありました!


看板猫のブルーノ。私のプラティパスのチューブで遊んでいた。

ここの山小屋はとっても居心地が良く、トイレも綺麗でご飯も美味しそうでした。泊まりたい気持ちをこらえて、今日の宿泊地、フォルクラ峠に出発です。

登って降りたばかりなのにまた登り…それがTMBです。

最後の力を振り絞り、イスラエル人のおじさんに「キヲツケテ〜」と見送られながら登り始めます。


自転車で周る人もいます。私は絶対に無理…

だいぶ上まで上がって来ました。あと少し…!

ついに到着です!と言っても、休憩を入れて6時間の行程でした。だいぶ楽な1日でした。

私たちが予約したのはこちらのホテル!

の横のキャンプサイト。夕食・朝食はホテルで食べます。

スイスで初めての食事。最初にスープが配られ、おかわりも出来ます。

メインはお肉!こちらもおかわり出来ます。

さらにデザートまで…!
テント泊なのに随分と贅沢しちゃいました。ご馳走さまでした。


歩いた距離:14.4km(iPhoneのヘルスケア調べ)

4日目(DAY90)

朝7時、朝食を食べにホテルのレストランへ。

最高です。右上の赤いのはゆで卵でした。

朝食を済ませ外に出ると、荷物を運ぶ馬がいました。団体さんの荷物を運ぶようで、みなさんは小さなザックを背負い、不要な荷物は馬に運んでもらうシステムのようでした。高そう…

出発準備をしていると、イギリス人パーティに話しかけられました。彼らは私たちと反対方向に進んでいるようなので、お互い来た道の情報交換をしました。
私たちが今日向かう道は、急坂がキツイから足が疲れるけど、美しかったよ!とのこと。
記念写真を撮り、お互いの健闘を祈っていざ出発!

フォルクラ峠のあるトリヤンから今日の目的地、シャンペまでは2つのルートがあります。
1つは展望が美しいけれど残雪の心配がある「アルペットの窓」越え。もう1つはTMBの正規ルートである「ボヴィーヌ」越え。
私たちは標高差1000mを越えるアルペットは自信がなかったので、標高差500mのボヴィーヌを選びました。

今日も牛たちの横を通り過ぎながらのスタート!

1時間ほど歩くと、美しい平原に出ました。

みんなここで休憩していたので、私たちも小休憩。昨日から抜きつ抜かれつだった欧米人ハイカーも同じ場所で休憩しており、軽く挨拶をしました。

アジア人の団体ツアーが通り過ぎ、どこから来たのか聞かれたので、日本と答えると大歓声。どこから来たの?と聞くと、台湾だそう。その後も追い越したりする度に笑顔で手を振ってくれて、何だか台湾に行ってみたくなりました。

出発から3時間、峠を越えると小屋が見えてきました。あそこでお昼休憩をすることにします。

ボヴィーヌ小屋です。ちょうどお昼時なのもあって、多くのハイカーで賑わっています。

小屋に入ってみると、何ということでしょう。ケーキだらけ!私はアップルパイとコーヒーを、夫はビールを注文し、外で頂くことにしました。


至福のひととき…

ボヴィーヌ小屋に別れを告げ、今日の目的地シャンペに向かいます。途中、牛渋滞で進めなくなってしまい、後ろを歩いていたヨーロピアンファミリーのお父さんに先に行ってもらいました。

お父さんは臆する事なく突き進み、まるでモーセの十戒のように牛が道を作って行きました。一生ついて行きたい。

2時間ほど下った後、ちょうど良いところにカフェがあったので、トイレ休憩も兼ねて一服することに。

私はコーラ、夫は何かすごい豪華なものを食べていますが、めっちゃ強いお酒が入っていたそうです。
ここのカフェでも顔見知りの欧米人ハイカーと挨拶。この後急激に仲良くなるとは、この時はまだ知る由もなく…

午後5時前、やっとキャンプ地を発見。予約していないけど張っても良いかと尋ねると、ご飯はもう受け付けられないけど、テント張るだけなら大丈夫だよと言われ、寝床を確保!

斜めの場所しか空いてなかったけれど、シャワーもトイレも使えるので問題なし。私たちは持参したトレイルフードで晩御飯。

ここはスイスだけど、フランスとの国境付近なのでフランス語も通じるし英語もほとんど通じます。ユーロも問題なく使えるので、フランスから国境を越えてもストレスなく過ごせています。
ヨーロッパの人たちが何言語も流暢に話す姿を見て、感服する毎日です。


歩いた距離:14.4km(iPhoneのヘルスケア調べ)

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