スガ旅

35歳を迎え、夫婦で仕事を辞めました。

SUGATABI.

スガ家の旅の記録

私たちのJMT(ジョンミューアトレイル)⑤

9日目(DAY123)

Deer Creek-Fish Creek(12.9マイル/20.8km)

ディアクリークにてキャンプした私たちは、朝8時出発の予定が寒すぎて寝袋から出られず、7時頃やっとテントから出てラーメンを食べ、9時に出発。

昨晩はかなり冷え込み夫も私も夜中の3時に凍えて目が覚めてしまい、あまりよく眠れませんでした。標高3000m付近でのキャンプなので当たり前ですが、日本と違って3000mを越えても木が生えているので油断していました。

今日は本来なら7.4マイル(12km)先のパープルレイクで行程を組んでいましたが、今後のリサプライなど色々考慮して、その先のフィッシュクリークまで進むことにしました。

パープルレイクまではダックトレイルパス(標高3,089m)という峠を越えるため、ディアクリークからずっと登りが続きます。汗をかかないようゆっくりゆっくり登り、景色を眺めては写真を撮り、のんびりと進みました。


夫とはペースが違いすぎるので、基本1人。

途中、初めてパックトレインに遭遇!馬が荷物を運んでくれるのですが、かなり高価なようです。

どんどん上に登って行きました。私も乗せていってほしい。

最後の登りが終わると、湖が見えてきました。14時過ぎ、パープルレイクに到着です。

ここで大休憩を取ろうと決めていたので、ザックを降ろしてお湯を沸かし、コーヒーとミニケーキで一息入れました。


リスの兄弟?かわいかった。

先ほど私たちを追い越したパックトレインが戻ってきました。と思ったら、お兄さんが「オレンジ食べる?」と聞いてきました。

食べる!と夫が即答。ちょっとこれ持ってて、と手綱を渡されて嬉しそうな夫。

立派なオレンジを4つも頂きました。山でフルーツが食べられるなんて贅沢…!

この後、正規のJMTルートだとここからさらにバージニアレイクまで登り、一気にフィッシュクリークまで下るルートなのですが、休憩していた場所に、バージニアレイクと反対方向の道にフィッシュクリークと書いてある道しるべが。

地図を見てみると、フィッシュクリークトレイルというものがあり、バージニアレイクを通らずにフィッシュクリークまで川沿いに歩くルートでした。

夫も釣竿を振りたいし、サイドトリップみたいでいいかもね、とJMT正規ルートから外れてみることにしました。

プチ遭難

パープルレイクからずっと下りが続き、あまりハイカーが通らないのか地面が踏み固まっておらず砂埃が舞う…!馬の糞は落ちているので、パックトレインが通る道なんだな、と安心して下りました。

下りきると、川沿いに出ます。右に行くとレッズメドウ方面、左に行くとJMTとフィッシュクリークの合流地点。私たちはもちろん左に進みました。

川沿いは川沿いだったのですが、川からは距離があり、あまり人が入っていない雰囲気。止まる度に蚊に囲まれるので、急ぎ足で進みました。

午後5時を過ぎて、目の前に川が出てきました。橋もないし、そのまま進もうとする夫を止め、一旦地図とGPSで現在地を確認することに。

蚊のせいで見落としていたのか、どうやら道を外れているようでした。ここで川を渡るルートもマップには載っていないので、とりあえずGPSを見ながらトレイルに戻ることに。

しかし、GPSではトレイル上にいるはずなのに、一向に道も踏み跡も見えない…。GPSを信じて進むか、先に進むのを諦めてJMTに戻るか悩んでいましたが、とりあえず道が出てくるかもしれないからとGPSを頼りに藪の中を歩き続けました。
私はすでにロストした事に焦り、半泣き状態。

するとかなり流れの激しい川にぶつかり、ここがおそらく昔のルートで、GPSのマップが更新されていないことに気がつきました。

元来た道まで引き返し、最初にぶつかった川の先に踏み跡があるかどうか、夫が渡渉して調べに行ってくれました。
川の向こうから、大きく丸サインをする夫。
良かった…!道がある…!

ここも流れが割と早かったので、戻ってきた夫と手を繋いで慎重に渡渉。渡った先に道がありましたが、やはりあまり人が入っていない様子。

トレッキングポールをカンカンと定期的に鳴らし、熊と鉢合わせないように祈りながら進みました。明らかに馬の糞ではない糞や、大きな獣の足跡もありました。

ひたすら登り続け、20時前にふらふらになりながらもJMTルートに合流。夫と抱き合って喜びました。すぐ横にキャンプサイトがあったので、テントを張ってお湯を沸かし、コーヒーを飲んで落ち着きました。

バージニアレイクを通っていればこんな事にはならなかったはずだけど、本当に戻って来れて良かった…。釣りどころではない、恐怖のフィッシュクリークトレイルでした。もうルートを外れる事はないでしょう。

昼間に馬のお兄さんからもらったオレンジを夫と2個ずつ食べ、ありがたいね、美味しいね、と言いながら二人で泣きそうになりました。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):22.8km


10日目(DAY124)

Fish Creek-Silver Pass-Upper Vermillion(12.9マイル/20.8km)

今日はバーミリオンバレーリゾート(VVR)というリサプライポイントまで約13マイルの行程。トーマスエジソンレイクの右端からフェリーが出ているので、それに乗らなくてはなりません。(フェリーを使わず歩くとさらに+8km)

VVRにはキャンプ場もあり、スルーハイカーは無料で宿泊可能。さらにビール1本無料というサービスもあります。シャワーやランドリーもあり、昨日の遭難事件を癒してくれそう。

フェリーは午後の便は16時半頃らしいので、それまでに辿り着けるかが勝負です。

今日はリサプライ出来るからと、朝からフリーズドライフードを食べ、9時半に出発。

出発からすぐに登り始め、シルバーパス(標高3,277m)越えが始まります。

雄大な岩山がそびえ立ち、どれがシルバーパスなんだとドキドキします。

どんどん高度を上げて行き、3200mくらいまで上がりました。毎日高地にいるせいか、高山病の症状はありません。

登りつめて空しか見えなくなって来たところで、降りてくるハイカーに魔法の言葉「Almost there!」を頂きました。

いよいよ越えられるのか…!と喜びながら登ってみると、美しい湖を眺めながらのフラットな道に入りました。

シエラネバダの山々は峠付近に湖が多く、殺伐とした岩山の目の前にのどかで平和な風景が広がります。

このまま下りに突入すると思いきや、シルバーパスをまだ越えていませんでした。


あの雪渓の上がシルバーパス…!

一度休憩し、エネルギーを補給してから雪渓越えに挑みます。

予想に反して15分ほどで峠越え完了。踏み跡もしっかりついており、短い雪渓でした。

12時半、ここから10キロ以上の下りです。標高は2,415mまで下がる予定。

あと4時間で間に合うかどうか心配ですが、いつもよりも足早に下り始めました。

リサプライの心配をしていない夫は、いつもよりもゆっくりしていて珍しく私が先に降りていきます。

確かにゆっくりと景色を眺めながらおりたいところですが、このリサプライを逃すと10日後まで食料補給が出来ず、飢えと戦う事になる…
夫の頭の中では今の食糧で10日は持つだろうと思っているらしく、私の頭の中では6日分くらいしかない食糧に不安を感じていました。

急ぐ私に対して不機嫌な夫と気持ちが噛み合わぬまま、とにかく下り続けました。

夫の電波が入ったのでフェリーの時刻を調べてもらうと、16:45の便。ここから1.5キロ先のフェリー乗り場まであと15分しかない…!

今までの亀の歩みはなんだったんだというくらい、重いザックを背負ったまま小走りでフェリー乗り場に向かうも、5分前にすでに出港してしまっていました…。

あまりに落胆して膝から崩れ落ちていた私に、そこにテントを張っていたご夫婦が話しかけてきました。

「フェリーを逃して本当に残念ね、食糧はある?晩御飯でも朝食でも、私たちに言ってくれたら分けてあげるわよ!」

優しい…でも今日の食糧はあるんです!ありがとう!と断り、今後の行程を考え直す事に。

食糧を出してみると、やはり10日は持たない状態だったので、VVRには明日の朝の船で行き、リサプライしてから歩いてJMTに戻ることにしました。


船が1日2便ってどういうことだ!

歩いて戻るルートが昨日のような藪漕ぎの道じゃないことを祈り、今日はここにテントを張ることにしました。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):17.8km

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