スガ旅

35歳を迎え、夫婦で仕事を辞めました。

SUGATABI.

スガ家の旅の記録

私たちのJMT(ジョンミューアトレイル)⑩

19日目(DAY133)

Wood Creek Trail-Glen Pass-Bullfrog Lake Trail(11.3マイル/18.2km)

朝6時過ぎに起床。寒くてなかなかテントから出られません。

朝ごはんにインスタントラーメン一人前を半分ずつ食べました。今日は長い一日になりそうで、出発準備もなかなかはかどらず…。

朝8時半に出発。今日の行程は、グレンパス(標高3,635m)を越えてキラサージパストレイルの分岐まで下る予定。明日は待ち望んでいたリサプライ日で、オニオンバレーまで下ってそこからインディペンデンスの町まで降りるのです。VVRぶりのシャワー…!そして待ちに待ったピーナッツバターとポテチとコーラ!

インディペンデンスでの宿はあらかじめ予約しており、宿泊の他にリサプライ品の保管、洗濯、トレイルヘッドへの送迎込みのフルパッケージでお願いしています。サンフランシスコから送った私たちのバケツがもう宿に届いているはずで、その中にはしばらく飲んでいないコーヒーや、クラッカー、ラーメンなんかも入れています。

トレイルヘッドへの迎えが午後3時のはずなので、それまでに私たちも下山しないといけません。当初の行程では今日はグレンパス手前のレイレイクスで宿泊予定でしたが、明日パスを越えて3時までにトレイルヘッドに着ける自信がなく、VVRのフェリーの二の舞を踏まぬよう、今日中にパスを越えることにしました。

標高差1000m以上の登りですが、ピーナッツバターが手を振って待っているような気がして頑張れます。
昨日は最下部まで降りて来られたので、今日は出発と同時に登り始めます。

急な登りとフラットな道を繰り返し、確実に高度が上がってきています。1時間ごとに休憩を取り、残しておいた1本のエナジーバーを二人で分けて食べます。

午後1時、当初のキャンプ予定地だったレイレイクスに到着。順調!ここでお昼休憩を取ることにします。


川と違って流れのない湖では水が汲みにくい。

インスタントラーメン一人前を、また二人で分けて食べました。「一杯のかけそば」みたいだね、と話しながら、やはり私が多めに食べてしまいました。

午後2時、パスに向けて出発です!

一時間ほど急な登りを登っていたら、夫が上で手を振っていました。もう着いたのか!ピンチョパスと同じく意外に簡単だった!と思っていたら、「あそこパスっぽいね」と。

あそこ…?

えっバカじゃないの?

でも確かにてっぺんに人が歩いてるのが見える…。

文句を言っててもオニオンバレーはこっちに来てくれないので、渋々登り始めます。

風も強く、横は切れ落ちていて普通に怖い。おまけに雪もある。

くそっアメリカではこれをハイキングと呼ぶのか…。何かに負けそうになりながらも必死で登ります。向こう側にはピーナッツバターが待っている!

下も上もあまり見ないように前だけ見て登っていると、次第に目線の先にてっぺんが見えてきました。

最後は深いトレースのついた雪渓を渡り、パスに到着!

感動よりも恐怖!これがハイキングなんですか…!

20分ほど休憩し、下山開始。下りもかなり急で、左足首に激痛が走ります。左足首を守るように降りていたら、右足首もぐにゃっとやる始末。

慎重に時間をかけてゆっくり降り、キラサージパスの分岐までやってきました。ところが近くに川が見当たらず、水を確保する必要があったので、さらに0.3マイル歩いてブルフロッグレイクトレイルの分岐まで行きました。

ブルフロッグレイクトレイルまでの下り途中、若いハイカー集団とすれ違いました。一人は日本語が話せる女の子で、「去年の夏に日本にインターンに行きました!」と快活に話していました。彼らはJMTではなく湖を巡るループというトレイルに挑戦しているそう。色んなトレイルがあって面白いなあ。

すでに何張かテントが張ってあり、一番人気のなさそうな川のすぐ側に設営。蚊がすごいけど、明日のことを考えたらどうだっていい。

「Are you Japanese?」

急に声をかけられたと思ったら、日本人男性でした。
JMTをノースバウンド(北向き)に歩いていて、今日で4日目とのこと。
VVRはどうだったとか、マンモスレイクはどうだったとか情報交換して別れました。

私たちはサウスバウンド(南向き)なので、標高をだんだんと上げていき高山病対策にもなっていると思いますが、ノースバウンドの人のスタート地点はマウント・ホイットニー。スタート地点が4000m越えです。タフなんだなあ、と思いました。また、南に行くほどパス越えがハードになってきたので、ノースバウンドの人は後半は楽だろうなあとも思いました。

とは言え、私たちの残りのパス越えはあと1つ。そのあとは最終ゴールのマウント・ホイットニー。

よくここまで頑張ったなあと感動。とりあえず、明日は久々に自分を甘やかしてあげたいと思います。

夕飯には「スリーシスターズシチュー」というフリーズドライ食を食べました。私の実家である雑貨屋のロゴにもなっている「スリーシスターズマウンテン」にちなんだ料理かと思いましたが、ネイティブ・アメリカンの伝統的な料理だそう。コーンや野菜、フルーツが入ったスープで栄養満点でした。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):19.1km


20日目(DAY134)

Bullfrog Lake Trail-Kearsarge Pass-Onion Valley Trailhead(6.3マイル/10km)

今日は待ちに待ったリサプライ日。嬉しすぎて全然眠れませんでした。朝6時過ぎにテントを出て、マッシュポテトを夫と仲良く半分こ。

出発準備もサクサク進み、8時には出発。

ブルフロッグレイクを通過します。カエルの鳴き声を聞き、そうか、ブルフロッグってウシガエルのことか…と納得。


小さいけれど美しい湖。

今日はオニオンバレーへ下るだけだ〜と思っていたら、なぜか登りが続く…。


警戒心ゼロの雷鳥の親子。

1時間ほど歩くと、恐怖のパスが立ちはだかりました。えっ今日パス越えあるの…?

予想外の展開にテンションが下がりましたが、これを越えなくては食糧にありつけない。もうこうなったら何だって登ってやる。
確かに「キラサージパストレイル」と、トレイル名の中にしっかりと「パス」の文字が入っているのに完全に見落としていました。昨日のうちにグレンパスを越えておいて本当に良かった…!
ただ、今日パスがあるということは、同じ道でここに戻って来るため明日もパスがあるということ。辛すぎる…。

貧血気味なのかエナジー不足なのか、少しフラフラでしたがゆっくりしっかり登ります。

小一時間ほどでキラサージパス(標高3,569m)到達。先にいたおじさんが写真を撮ってくれました。彼もリサプライのため、オニオンバレーへ下るとのこと。

ここから地獄の下りが始まります。急な斜面を下れば下るほど、明日ここをまた登ってパス越えするのか…と泣きたくなりました。
回避したいけど出来ない。明日のことは明日考えよう。


道路が見えた!

ちょうどお昼頃、オニオンバレートレイルヘッドの駐車場に到着。お迎えが3時だったか記憶があいまいだったので、調べようとするも圏外。さっき山の上の方では一瞬電波が入ったのに…!

しかたなく、荷物を夫に預けて空身で電波の入る場所まで登り返すことに。

途中すれ違ったカップルに、「何か落し物でもしたの?」と聞かれ、宿のシャトルが来るはずなんだけど電波が入らなくて調べられないから、電波のあるところまで戻るんだと言うと、「後からくる男性もシャトルに乗るって言ってたから聞いてみたら?」と。彼らにお礼を言って別れ、すぐ後から来た男性はパスで写真を撮ってくれたあのおじさんでした。

今日どこに泊まるの?と聞くと、私たちと同じモーテル!シャトルの時間が分からないことを伝えると、「3時ピックアップだよ、ヒッチハイクした方が早そうだな…」と言っていました。おじさんにお礼を言ってトレイルヘッドまで一緒に降りて、「また3時にね!」と別れました。

まだ2時間あまりあったので、水を確保すべく川へ。川でゆっくりしようと思ったものの日差しが半端じゃなく、水を汲んで日陰のある場所まで移動しました。

暇なので最後のフリーズドライを昼ごはんにして食べ、スマホのパズルゲームをして時間を潰しました。


夫はその間も釣り。

3時少し前、駐車場の一番目立つ所に移動すると、同じくマウントウィリアムソンモーテルに行くという人たちが5,6人集まっていました。
ノースバウンドで進んでいるというお母さんに、「ミューアパスの雪はどうだった?クランポンは必要?」と聞かれ、クランポンは必要ないけど、ミューアパスよりマザーパスに気をつけて!と助言しました。

シャトルの時刻を教えてくれたおじさんの姿は見えないままシャトルが到着。シャトルと言っても車内はお菓子の空箱など散らばっている汚い車でしたが、宿まで送ってくれるのは本当にありがたい…!

ノースバウンドでJMTに入っているドイツ人のソロハイカーと同じ車に乗り込み、彼は南のパスの状況を、私たちは北のパスの状況を提供し合いました。
遠くにインデペンデンスの町が見え、Googleマップで見ても小さいのは分かっていましたが、町の周りが限りなく砂漠!本当に何もありません。
町の北側はネイティブ・アメリカン居留地となっていることをドライバーのおじさんが教えてくれました。

モーテルに到着。チェックインをすると、真っ先にウェルカムドリンクを頂きました。夫はビール、私はアイスティー。

その後、すでに部屋に私が送ったリサプライバケツが置いてあること、部屋に置いてあるバスケットに洗濯物を入れてフロントに持って行くと、洗濯から乾燥まで1時間でやってくれること、洗濯中に着るものがなければ貸してくれること、明日朝食後にまたシャトルでトレイルヘッドまで送ってくれることを案内されました。ここは天国ですか…?

フロントにはリサプライバケツが山のように積んであり、中にはハイカーが寄付したフードや日用品、ガスなどが沢山入っていたので、洗濯物を出してからしばらく夫とバケツを漁り、ナッツとリッツ、多めに残っているガス缶などをありがたく頂きました。中には「五目ご飯」や「お赤飯」のフリーズドライなどもあり、日本人も沢山来ていることを知りました。

部屋はコテージで、キッチンなども付いています。1泊じゃもったいない…!

荷解きする前にとりあえずフリーフードから頂いたリッツを一気食いしました。量を気にせず食べられる幸せ…!
久々のシャワーはやはりなかなかシャンプーが泡立たず、5回目くらいでやっとスッキリしました。
30代に入ってから引っ込むことのなかったお腹周りがスッキリしていてちょっと嬉しくなりました。

宿のお母さんがとても気さくな方で、パンを買いたいんだけどお店はあるかと尋ねると、「道路の向こう側にシェブロン(ガソリンスタンド)があるわよ、夕ご飯はそこのサンドイッチもいいし、この通り沿いにおいしいタコトラックもあるわよ!」と教えてくれました。

とりあえずシェブロンに行き、念願のパンとピーナッツバター、大量に入ったm&m'sとポテチ、コーラを購入。
レジの男性はネイティブ・アメリカンで、どこから来たのか、と聞かれたので日本ですと返すと、
「私たちインディアンは日本人が大好きです。日本には本当に感謝しています。日本人はとてもよく働き、私たちに仕事もくれました。」と言われました。
私たちは何もしていないからお礼なんて言わなくていいよ、でもありがとう!と返し、何だか日本人でいることが誇らしい気持ちになりました。どこかの日本人の方、ありがとう!

帰り道、宿のお母さんおすすめのタコトラックに寄り、チキン・ビーフ・ポーク・チョリソーのタコスを計10個テイクアウト。

夕飯だけで全種類の肉を食すという偉業を達成しました。

VVRのハンバーガーの時と同様、食後に胃がもたれ吐き気がしていましたが、頑張って夜遅くまで起きて胃を休め、ポテチも食べることが出来ました。
私、恐ろしいほど貪欲になってる…。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):14.4km


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