スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

私たちのJMT(ジョンミューアトレイル)⑨

17日目(DAY131)

Deer Meadow-Bench Lake(13.5マイル/21.7km)

朝6時半過ぎ、夫が先に起床。私がテントから出る前に、マイランとイーサンは出発したようでした。

今日はマザーパス(標高3,688m)越えなので、お昼にフリーズドライを食べることにして、朝ごはんは二人でオートミール(2袋)を分けて食べました。やっぱり私の方が多く食べてしまう。

洗濯物を取り込み、乾いたズボンを履いてお湯を沸かしていると、なんだかズボンの中に違和感。
虫?と思ってズボンの上から触ると、でかい。
熊もびっくりの声で絶叫して夫を呼び、半泣き状態でズボンを下げると、大きな蛾でした。
ついに私のメンタルは崩壊、さらに絶叫して大騒ぎ。大きな蛾が私の太ももで死んでいました。

夫に取り除いてもらったけれど、精神的ダメージがかなりでかく、しばらく落ち込んでいました。
たかが虫だけど、全部が嫌になりそうでした。

9時前、少し遅くなったけど気持ちが落ち着いてから出発。
昼過ぎにはマザーパスに着けるかね〜なんて呑気に話していましたが、そんなに甘くはありませんでした。

今日も朝から灼熱地獄。マザーパスの前に湖があるはずなのですが、一向に着かない…。

とんでもないスイッチバックを登り、登っても登ってもさらに岩山が立ちはだかります。


本日もスガソーラーシステムを発動させました。

お昼前、やっと湖に到着。もう二人ともお腹が空きすぎてバテバテです。

ちょうどいいスポットを探してお昼休憩にします。マザーパスまではまだまだみたい。

昼ごはんにフリーズドライを二人で分けて食べた後、15分ほど昼寝しました。体力が回復すると信じて…

午後1時過ぎ、マザーパスに向けて出発。

登っても登っても、越えられなさそうな岩山しか見当たりません。くそっどれがマザーパスなんだ…。


湖があんなに遠くになりました。

「あれがマザーパスだね」と夫。

えっあれってプロが登るやつじゃないんですか。全然越えられる気がしないのですが大丈夫でしょうか。

降りてくるハイカーに、「トレイルは雪で通れないから、岩をよじ登ってね!楽しいわよ!」と言われ、さらにテンションが下がります。誰か嘘だと言ってくれ…こんな危険なパス越えあるのか…

雪渓を越え、岩をよじ登り、落ちたら終わりの気持ちで死に物狂いで午後4時半にパス到着。達成感よりも明日からのパス越えが恐怖に変わりました。

サミットではなく「パス」だけど、私たちにとってはサミットみたいなもの。山登りは好きだけど、毎日山登りは辛い。

夫の時計では誤差があったけど、実際は3,688mのはず。富士山は3,776mなので惜しくも届かず…!「富士山のようにでっかく、ミナナロー(3776)」で覚えてました。

とりあえず休憩するも食べるものがなく、水で空腹を満たします。

午後5時下山開始。明日もパス越えがあるので、なるべく降りた地点でキャンプしたい…!


マザーパスの下りも壮絶!

なんだか他の星に来たような、現実的でない風景です。

午後7時前、力尽きたところでキャンプ。

今日の夕飯はフリーズドライのパッタイ。かなり寒かったので、からくて美味しかった!

身体を拭くことも出来ずに寝袋にイン。ベタべタして気持ち悪いけど、あと3回寝たら私の今一番求めているオニオンバレー…!

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):15.5km


18日目(DAY132)

Bench Lake手前-Wood Creek Trail(14マイル/23km)

朝6時過ぎに起床。かなりの寒さだったけれど、コクーンを寝袋内に入れて寝たので朝までぐっすり眠れました。
足先も冷えず非常に優秀。今日はゾンビの夢を見ました。

朝ごはんにフリーズドライを食べ、8時過ぎに出発。
背中がやたらと痛いので、鎮痛剤を飲みました。
今日はまだマザーパスの下りの途中だったので、下り切ってから次のピンチョパス(標高3,672m)への登り。ピンチョパスからまた下って、次のグレンパスの登りの始めまで行く予定。怒涛の3日連続パス越えです。ピンチョパスって名前の響きが割と好きです。

まずは1時間ほど下ります。


草に朝露がついていて綺麗でした。

渡渉ポイント。私たちはログを使って上手く渡れましたが、私たちの前のおじさんと後のおじさんは滑って落ちたみたいで濡れていました。

最下部に到着です。ここからピンチョパスまで4マイル。昨日よりは楽かも…?

と思いきや、登りが始まるとすぐにバテてしまう私。夫はそこまでお腹が空いていないのに、お昼休憩にしてもらいました。

午後1時前、ピンチョパスに向けて出発!

昨日のマザーパスと違い、すぐにパスの取り付きまで行けました。雪は残っているものの、マザーパスほどではありません。

取り付きからはずっと急なガレ場を登りますが、きちんと道になっているので、ゆっくりゆっくり登ります。
1時間ほど上り詰めると急に到着!もっと上まで登るのかと思っていたので拍子抜けしました。嬉しい!


ピンチョパスの向こう側。

昨日と同様行動食がないので、水をしきりに飲んで休憩。

ここから一気にグレンパスへの最下部まで下ります。ここから12km…。夕方までに着けるのでしょうか。

ガレ場の下りが足に響き、途中から左足首に激痛が走ります。つらい…。

渓谷沿いを下って登って下って…。下りのはずなのにたまに登りがあってイライラ。

6時前、最下部に到着!ここから橋を渡ってキャンプ地に行きます。

立派な吊り橋ですが、一人ずつしか渡れません。

落ちるんじゃないかってくらいグラングラン揺れました。

川沿いにフラットな場所があったので設営!蚊もいなかったので、川で頭をゆすぎ、身体を拭きました。生き返る…!日も落ち始めていたので洗濯はせず。

夕飯は恒例の米とふりかけ。空腹を満たすには米が1番!しじみスープも飲みました。
私の食欲がひどく、またしても夫以上に食べてしまいました。

明日はグレンパス越え。グレンパスまでは8マイルほどあるので夕方になるかな…。何よりガスが残りわずかなのが心配。
最悪インスタントラーメンをバリバリ食べることになるかもなあ。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):22.9km

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私たちのJMT(ジョンミューアトレイル)⑧

15日目(DAY129)

Evolution Lake-Muir Pass-Starr Camp(9.6マイル/15.4km)

朝6時半起床。標高は3,100mくらいだったのに、不思議と寒くありませんでした。

キングスキャニオン国立公園では標高10,000フィート以上は焚き火禁止のため、昨晩も今朝も焚き火はなし。そのためいつもより早く準備が出来ました。

私の朝ごはんはオートミール(2袋)、夫はクリフバー1本のみで罪悪感。岩の上に置いておいた水洗いのみの洗濯物も乾いていて、カリフォルニアの乾燥具合にちょっと怖くなりました。

午前8時出発。今日はいよいよミューアパス(標高3,644m)を越えますが、JMTの象徴とも言えるミューアハットを生で見ることができます。
ミューアパスまでの道のりは長く、いくつもの湖を越える必要があります。

まずは昨日の目的地、エボリューションレイクを目指します。朝の空気は冷たいけれど、蚊も少なく一番歩きやすい時間。

大きなエボリューションレイクに到着。ここでキャンプできた人たちが羨ましい!

ミューアパスに向けて水も補給します。

大きな川に差し掛かると、飛石が敷かれていました。靴を脱ぐ手間が省け、大変助かります!

ミューアパスへの道は絶景の連続。3,300mを越えた空中庭園のようです。

ミューアパス手前のワンダレイクへ登って行きます。

ワンダレイクの圧倒的な美しさに感動。どの湖もものすごい透明度です。泳ぎたいけど冷たそう。

ワンダレイクを過ぎるといよいよミューアパスに向けての最後の登りです。お腹すいた…

雪渓もまだ残っていますが、きっとこれでもだいぶ溶けたのでしょう。

ゆっくりゆっくり登り、午後1時半頃やっと到着!

ドキュメンタリー映画でも見た、あのミューアハットに来れた!

youtu.be


クリエイター集団がJMTを歩くドキュメンタリー映画。出国前に3回は観ました…!


到着すると、すでに休憩中のハイカーから「おめでとう!」と声をかけられました。もうここで終わっていいくらい満足。

私の前に到着したハイカーは、「めっちゃ腹減った!」と言ってお湯を沸かしてパスタを食べ始めました。しかもパスタを茹でる間m&m'sをむしゃむしゃ食べていました。
くそっ羨ましい…!パスタが羨まし過ぎて、ミューアハットの感動よりもまた食べ物のことばかり考えてしまいました。

反対側から到着したファンキーなおじさんが、せっかくだからと言って私たち夫婦の記念写真を撮ってくれました。

ミューアハットはこじんまりした避難小屋で、とてもかわいらしかった。

午後2時過ぎ、下山開始。今日はStarr Campというキャンプ地が目標だけど、行ければもう少し先まで行きたい。

ミューアパスからの下りの南側は、登ってきた北側よりも雪渓がたくさん残っていて、踏み跡がない場所は迂回路があるはずなのにそれらしき跡が色んな場所に散らばっていて分かりにくい!

踏み跡がある雪渓も、もう弱くなっている箇所が多く踏み抜いてしまう場所も多々ありました。

深めのスプーンカットをトラバース中に滑って転んでしまい、ザックを下にして仰向けにハマってしまって身動きが取れなくなり焦りました。まるでひっくり返って起き上がれない亀状態。
仰向けのままザックを一度外して雪渓の上でバランスを取りながら体制を立て直し、無事に渡り終えました。びっくりした…。でもシエラの青空は綺麗だった。

そのあともトレイルが水没して迂回したり、なんだか予想を遥かに越えて大変な下りでした。同じ方向のハイカーも、みんな「今日はハードだね…」とゲッソリしていました。

午後5時前、目的地のStarr Campに到着。もうくたくたに疲れたのでここまでにしました。

近くに川があり、とてもちょうどいい岩もあったので、久々に川で髪を洗いました。

水洗いだけだけど、気持ちいい!あとで見たら虫の死骸がたくさん流れていたけど、そんなんもはやどうでもいい。

夕飯は米を大量に炊いてごま塩ごはんと味噌汁!

お腹いっぱい米を食べて、久々に満足できました。


残すパスは4つ、終盤に差し掛かってきたなと実感…。

食後はVVRでバラで1つだけ購入したココアを一口一口大切に飲み、心から幸せを感じました。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):17.4km


16日目(DAY130)

Starr Camp-Deer Meadow(11.8マイル/19km)

今日も6時半起床。向かいの山が朝日に照らされて綺麗でした。

昨日の米が効いているのか、二人ともあまりお腹は空いていません。
夫と相談し、朝は抜いて昼ごはんにフリーズドライを食べようということになりました。何も食べないのも良くないので、夫はサラミとチーズを、私はジップロックに入れた原型をとどめていないミニドーナツのクズをスプーンですくって食べました。

8時に出発。今日はパス越えはないものの、明日のマザーパス越えに備えて少し登っておきたいところです。

キャンプ地からはひたすら下りが続きます。絶景の連続で、まだ私にも景色に感動する心が残っていることに感動。

1時間も経つと、だんだんお腹が減ってきました。今日はなぜか9時過ぎから猛烈に暑い…。いつもは10時半くらいまで動きやすい気温なのに、おそらく日陰が少ないからでしょう。トレイルの白い砂や白い岩は太陽が反射し、上からも下からもモワッとした熱気が襲ってきます。まだ下りは終わらないのか…


モンスターロック。


まるで剥製のごとく動かなかった鹿。


本日からスガソーラーシステムも稼働。

しばらく降りると、ビショップパストレイルとの分岐がありました。ビショップパストレイルからビショップの町に降りる人も多く、昨日ミューアハットで出会った奥様もビショップに降りて、オニオンバレーへショートカットすると言っていました。
ビショップパストレイルに向かうハイカーを羨ましそうに眺めながら休憩。いいなあ。コーラ飲みたいなあ。


私たちはこっち。

そこから更に下ると、今日の行程の一番標高の低いポイント(標高2,472m)に着きます。ここからはマザーパス(標高3,688m)に向けて登りになるので、11時前ですがお昼ごはんにします。
フリーズドライのラザニアを二人で分けて食べました。美味しい…そして足りない…。

ラザニアを平らげた後、力を振り絞って登りに入ります。汗が滝のごとく流れ落ちる。


でもいい景色はちゃんと撮影する元気はある。

自分から嗅いだことのないような臭いにおいがして、メンタルも崩壊寸前。今すぐ川に飛び込みたい。

今日の目的地まであと4㎞。どうでもいいから早く川に入りたい。

午後3時半、獣臭のする二人がやっとたどり着いたキャンプ地は、目の前に川が流れる理想的なサイト!

急いで設営し、ズボンもまくらずにジャバジャバと川へ入り豪快に頭をゆすぎました。冷たいけど気持ちいい…!
流れが強くて全身浸かることは出来ないので、手ぬぐいを絞ってテントの中で全身拭きました。その後、着ていたものも全部水洗い。バケツの水がすぐに真っ黒になるくらい汚れていて切なくなります。

洗濯物を干し終わり、晩ごはんの準備を始めていると、二人のハイカーがやってきて、設営場所を探しているようでした。
私たちのすぐ横がフラットだったようで、ここに張ってもいいかと聞かれたので、もちろん!と返答。良かったら焚き火もしてるからこっちでごはん食べてね、と言うと、すぐに嬉しそうに焚き火の方へ移動して来たかわいい二人。

二人はカリフォルニア在住で、セクションハイクのよう。私たちとは反対方向で歩いていて、オニオンバレーから来て今日が4日目とのこと。
二人とも日本に来たことがあって、今までの旅行先でベスト3に入るくらい京都が良かったと話していました。好きな日本食は「モチ」だそう。
私たちの旅行の話も興味津々で聞いてくれて、アルゼンチンの料理は最高だから絶対行った方がいい!と言っていました。行きたい…!

私が日々の中で疑問に思っている英語を投げかけると、丁寧に二人で解説してくれたり、思いがけず楽しい夜になりました。

寝る前に連絡先を聞いてくれて、今後の動向も教えて!と嬉しいことを言ってくれました。


イーサンとマイラン。二人とも28歳。

VVRに向かっているそうで、どうだった?と聞くので、天国みたいなところだよ、と教えてあげました。私たちが明日越えるマザーパスは彼らが今日越えたばかりで、「本当に美しいから覚悟して!」と言われました。


この頃からささくれがどんどん悪化。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):16.9km

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私たちのJMT(ジョンミューアトレイル)⑦

13日目(DAY127)

Bear Creek-Selden Pass-Piute Canyon Trail Junction(13.4マイル/21.6km)

目覚ましをかけて寝ていたのは最初の2日間くらいで、それ以来ずっと自然に目を覚ました時間に起きています。

今朝は7時前に起床。朝ごはんにお湯で作るマッシュポテトを一袋、夫と分け合って食べ、8時半に出発です。

今日はセルデンパス(標高3,321m)を越え、ミューアトレイルランチ(MTR)の先まで行く予定。
MTRはJMTのルートからそんなに遠くなく人気のリサプライポイントとなっておりますが、ストアはないため、基本的にはあらかじめ荷物を送った人が立ち寄る場所です。宿もありますが、現在1泊のみは受け付けておらず、2泊か3泊の客のみ受け付けている様子。私たちは荷物を送っていないため、MTRはスルーしてその先まで行く予定です。

本来であれば13日目の今日はMTRあたりからスタートの予定なので、少しずつ距離を取り戻したい…!

セルデンパスまでの道のりは思いのほかなだらかな登りでしたが、朝ごはんのマッシュポテトが足りなかったのか1時間もするとバテバテの私。休憩のたびに何かを口に入れて凌ぎました。

セルデンパス手前のマリーレイクがあまりに綺麗だったため、ここでも休憩。窪んでいる場所がセルデンデンパス。思ったより低くて嬉しい。

セルデンパスを越えると、すぐにハートレイクが見えて来ます。とりあえずハートレイクまで降りて休憩することに。

VVRで買ったピーナッツバタークラッカーに、トゥオルムメドウでアンソニーからもらったピーナッツバターを塗ってお昼ご飯。


終わって欲しくないくらい美味しかった…。

休憩していると、ヨシュアとクリスティーナが通りました。今日はどこに泊まるの?と聞くと、「MTRの奥の温泉があるところでキャンプするよ!」とのこと。確かにMTRの裏の方に温泉が湧いているポイントがあるという情報はキャッチしていましたが、水たまりのような温泉だとか…。
「MTRにはフリーフードがあるから、もし食糧必要だったら漁りに行こうぜ!」と言っていたけど、私たちはVVRで一応補給済みなので、寄り道はせず前に進むことに。

ここから一気に2.3時間くらい下ったところにMTRとの分岐があります。


分岐の標高は2,547m。

お腹も空いていてMTRのフリーフードが頭の中で手を振っていたけれど、私たちは前に進まないと!と夫と二人MTRの誘惑を我慢し、キングスキャニオン方面へ進みます。

お昼にピーナッツバターを食べてから、ずっとピーナッツバターの事を考えながら歩いていました。
ピーナッツバターをたっぷり塗ったパンが食べたい。オニオンバレーに下りたら絶対にピーナッツバターとパンを買おう。この先の旅でもピーナッツバターは常に持ち歩こう、と。

喉の渇き、止まらない汗、汗が乾いて塩だらけになったTシャツとキャップ、カサカサに乾燥して白くなった唇。
シエラの灼熱の太陽が私たちを苦しめます。とにかく水がある場所まで行かなくては…。

立派な橋が架かった川に辿り着き、水分補給。ここからはキングスキャニオン国立公園に入ります。

実感が湧きませんが、ついにJMTも半分を歩き切ったのです。

この辺でキャンプ地を探そうと、橋を渡って少し行くと、川沿いにファイヤーピットを発見!

もう歩き疲れたしここでキャンプしよう、とテキパキと設営。

あれ、なんかいつもと違う…
蚊がいない…?

川沿いにもかかわらず、蚊がいないことに気がつきました。何ということでしょう。日頃のストレスの90パーセントを占める蚊問題が、突然消えたのです。

すぐにバケツで川の水を汲み、手ぬぐいを濡らして身体を拭いたり頭を拭いたりし、今日汗だくになった服も水洗い。タンクトップでいても蚊に刺されない…!


妖怪あずき洗いかと思ったら夫だった。

とても快適に仕事を済ませ、夕飯の準備。

今日はVVRで購入したフリーズドライフードと、しじみワカメスープ。味も美味しくて大満足!(多分何を食べても美味しい)

ここからは食糧は減る一方、軽くなるのは嬉しいけれど、食べ過ぎて後々飢えないように気をつけないと…。

野菜不足解消のため、食後に二人で青汁を飲んで就寝。明日は当初の行程を取り戻せるかな。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):25.8km


14日目(DAY128)

Piute Canyon Trail Junction-Evolution Lake(13.4マイル/21.6km)

朝6時半に起床。今日も食糧は無事でした。

朝からラーメンを食べて今日の長丁場に備えます。
昨日25kmも歩いてくたくただったのに、寝て起きるとまた歩けるのが不思議。私の行動食はあとわずか、オニオンバレーまでは確実に持たないので、朝ごはんのラーメンパワーに期待。

8時半に出発。今日は出発前にアミノ酸の粉を飲んでみました。

今日エボリューションレイク(標高3,314m)まで行ければ完全に行程を取り戻したことになるけれど、無理はせず行けるところまで行こうと思います。

サンホアキン・リバーの渓谷沿いをずっと歩きます。こんな崖っぷちにも馬の糞が落ちていて、馬がここを歩いている姿を想像すると、絵になるなあと思いました。

キングスキャニオン国立公園は、今までとは違った雰囲気。

正午、ちょうど川沿いにいいスポットを見つけたのでお昼休憩。私はお腹が空きすぎて、チーズ1本、サラミ1本、コーンのスナックを食べてしまいました。この後も長いのに止まらない食欲…

この休憩の後、すぐに渡渉ポイントにぶつかりました。浅そうに見えて中央は割と深く流れも強かった…。トレッキングポールは必須だなと感じました。

午後2時半、昨日のキャンプ予定地だったエボリューションメドウに差し掛かりました。日本で予定を組み立てた時はそこがどんな場所だかあまり想像もしていませんでしたが、「メドウ=蚊が多い」ことが多いので、ここに宿泊せずに正解でした。


蚊は多いけど美しい風景。

3時を過ぎてから、暑さと空腹でバテバテに。全然力が出ない…。夫は私より食べていないのにさくさく歩いて、すこし先で私が来るのを待っています。

エボリューションレイクまではまだ登りが続くので、今日の私の状態では無理と判断。エボリューションレイク手前2キロ地点まで登り、キャンプすることにしました。

汗をたくさんかいて髪の毛がベタベタだったので、バケツに川の水を入れてゆすいでもらいました。心なしかさっぱりしたけど、ベタベタはやはり変わらず。

午後6時半、フリーズドライフードを二人で分けて食べ、食後にカモミールティーを飲みました。


VVRのハイカーボックスからゲットしたフリーズドライフード。美味しかった…!

あと6日、飢えとの戦いが始まったと同時に、食べたいものばかりが頭に浮かんできた1日でした。

オニオンバレーに降りたらすぐにコーラとポテチを買おう。ピーナッツバターと食パンも買おう。JMTが終わったらFRIDAY'sのポークリブが食べたい。などなど。

夫はダイエットになるかもとポジティブに考えていて羨ましい…。夕飯を食べ終わったそばから明日の朝食を楽しみにしている私でした。

  • 実際の歩行距離(iPhoneヘルスケア調べ):21.9km

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