スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

私たちのカミーノ⑫

25日目

Hospital de Orbigo → Astorga

だいたいのアルベルゲは7時半〜8時半くらいまでに出なくてはならないのですが、こちらのアルベルゲは出発時間が自由でした。何時まででも居て構わないそうです。
寄付制の朝ごはんを食べ、本日も日の出と共に出発です。

町を出るとまたすぐに分岐がありました。私たちは休憩のしやすそうな北の道に進みます。


振り返ると朝日。

3kmしか歩いていないけど、次の村で休憩です。窓からお花が垂れ下がっている風景をよく見ます。


牛を撮影しながらまた休憩。

村を出た後は約8km、ひたすら畑の間を歩いて行きます。

次の村に入る手前に寄付制の休憩スポットがありました。みんな休憩していたので私たちも一休み。飲み物やパン、フルーツが山のように並べられています。
箱に小銭を入れて、バナナやネクタリンを頂きました。

スタンプがあったので押してみると、何か見たことがある図柄…。そうだ、マリアのタトゥーにそっくり!写真を撮ってマリアにメールで送ると、明日絶対行く!と返信が来ました。

休憩ポイントから少し歩くと、サン・フスト・デ・ラ・ベガに着きます。この十字架モニュメントの裏手でギターを弾いていたおじさんが、私たちを見て「コレア〜ノ〜コレア〜ノ〜」と歌い始めてチップを要求してきたので、ハポネスだよと言って通り過ぎました。それだけ韓国人が多いんですね。


水汲み場にある巡礼者の像。

この村でもコーラ休憩をし、先に進みます。5kmほど進むとアストルガという大きめの町があるので、そこでランチをとることにしました。

ランチだけのはずが、町に入る時のちょっとの坂道で体力を消耗してしまい、夫と全会一致でアストルガでステイすることにしました。

町に入ってすぐの場所にある公営のアルベルゲ。健康な私たちは最上階の部屋(エレベーターなし)に通されました。下の階は、年配の方や病気や怪我をしている方のために取っておくみたいです。

シャワーを済ませて洗濯をしていると、隣で韓国人のお母さんが華麗なる手洗いを繰り広げていて、魅入ってしまいました。後ろからノラも入ってきて3人並びで洗濯タイム。
ランチに出かけようと1階に降りると、イタリア人のパトリシアやオーストラリア人のサリーとも再会。


アルベルゲの向かいには教会。

昨日の反動か、どうしてもハンバーガーが食べたくなり、バルでハンバーガーを注文。美味しかった…!

バルを出ると、向こう側で手を振る韓国人の青年が。彼とは何度も顔を合わせていたけれど話したことがなく、この日初めて言葉を交わしました。いつも欧米人グループで歩いていて流暢な英語を話す彼の名はミン君。同じアルベルゲに泊まっているので、また夜ね!と別れました。

その後、カミーノ犬とダリウスにもばったり再会。みんなこの町は素通り出来ないよう。

大聖堂の前に一際目を引く建物がありました。何とガウディ作の司教館です。今は博物館となっていて、お金を払って見学可能です。

バルセロナ行きを取りやめた私たちでしたが、まさかここでガウディ建築を見られるとは思っていませんでした。

充実の内容で大満足!1時間ほどかけでじっくり見学しました。

その後、アストルガ大聖堂も見学。

何だか今日は観光客気分です。アストルガはちょうどいいサイズの過ごしやすい町で気に入りました。

宿に戻り、共用スペースにいたミン君に呼ばれたので行ってみると、韓国人のお父さんによる針治療が行われていました。

お父さんの名前はハン先生。洗濯室で一緒だったお母さんのご主人です。英語を全く話しませんが、スペイン語と英語で書かれた説明文を私に見せてくれました。自分も巡礼者でありながら、無償で人々の痛みを癒す彼の精神に感動しました。

ミン君が通訳となり、足の甲が痛むことを伝えると、手の小指に数本針を刺し、2時間経ったら抜いていいよと言われて終了しました。
それを見ていたイスラエルから来た女子2人も針に挑戦。みんなどこかしら痛いので、効きそうな針治療に興味津々です。

針を刺してからその場で安静にしていると、ミン君のお友達のドイツ人青年が小声で「ねぇ、あの人たち本物の日本人なの?」とミン君に聞いていました。ミン君が「本物だよ」と言うと彼は興奮気味に私たちに話しかけてきました。大のアニメ・漫画ファンらしく、ドラゴンボールの主題歌をドイツ語で披露してくれました。「チャーラー!ヘッチャラー!」だけが同じで、後はドイツ語でした。
ちなみに「アタックNo.1」もドイツではかなり有名らしく、ドイツ版タイトルは「ミラ・スーパースター」だそうです。


26日目

Astorga → Rabanal del Camino

今日は日の出前に出発。まだ真っ暗闇でしたが、アストルガの真ん中にある市庁舎が美しくライトアップされていました。

アストルガを出てひたすら歩いていると、後ろからカミーノ犬が走ってきて夫の膝上にかわいい足跡をつけて去って行きました。振り返るとやっぱりダリウスがいて、犬のペースに合わせて歩く彼の姿はすぐに見えなくなりました。

先日同じアルベルゲだったハンガリーの男性から、ちょこちょことメールでおすすめアルベルゲ情報が送られてきます。彼は私たちよりも前を歩いているので、ここはとても良かったとか、ここには泊まらない方がいいよ、とか有益な情報を毎日知らせてくれています。

彼のおすすめアルベルゲに行くため、今日はラバナル・デル・カミーノを目指します。アストルガから21km前後の位置です。韓国料理メニューもあったよ、と教えてもらったので楽しみです。

途中、フェンスにたくさんの十字架が刺されていました。

町に到着です。そう言えば、足の甲の痛みがだいぶ良くなっている気がします。でも足の裏にいやな感触。

巡礼路から少し外れますが、こちらがお目当てのアルベルゲです。

ベッドも無事に下段を確保できました。ベッド数の割にトイレが1個、シャワーが2個と少なかったので、トイレには少し気を使いました。

シャワー後足の裏を見ると、再び水ぶくれが出来ていました。再度水抜きをし、触れない様に簡易包帯を巻いてもらいました。

宿の前にプルポの看板が。まさか、ついに名物のタコ料理が食べられる…?

中庭スペースでプルポの屋台コーナーがあり、早速注文。皿の大きさで値段が変わります。

プルポは茹でたタコにスパイスやオリーブオイル、塩をかけたもので、普段からタコを食べる日本人の私たちは何の抵抗もなく、美味しく頂けます。
プルポ屋のおじさんが言うには、ほとんどのヨーロッパ人はタコを食べないんだとか。スペインの一部やイタリアでは食べるそう。
おじさんに毎日食べたいと言うと、「ガリシア地方に入ったら毎日食べられるよ」と教えてもらいました。

ケベックのギレンヌ、セバスチャン夫妻にも再会。私たちがプルポを食べるのを見て、人生初のタコに挑戦です。ギレンヌは思ったより美味しかったと言っていましたが、ご主人は「もう二度と食べなくてもいいかな…」と言っていました。やっぱり馴染みのない人からすると気持ち悪いのかな?

オーストラリアのベリンダ姉さんも同じ宿で、プルポを持って私たちの席へ。横に座っていたアメリカ人のダグとジョンともお友達だったようで、みんなでしばしタコトークをしました。

夕方、夫がシエスタをして暇だったので、教会のミサに行く人々について行ってみました。教会に行く道すがら、ハン先生が路上で巡礼者に針治療を行っていて、ミサに少し遅れて中に入りました。

ミサの最後に聖書の一部分を読む場面では、スペイン語、英語、フランス語、韓国語で朗読されて感動しました。

宿に戻ってから韓国メニューを見せてもらうと、辛ラーメンとキムチとご飯のみでした。セットで頼んで夫と待っているとダグが一人でお酒を持ってやってきたので、3人でおしゃべりしながら食事をしました。
ダグは西海岸に住んでいて、私たちがいかにアメリカの大自然に感動したかを熱弁すると、今度アメリカに来たらうちに泊まりなさいと言ってくれました。
あまりにも色んな人が私の国に来たらうちに泊まればいいと言ってくれるので、私も彼らが日本に来るときは熱烈歓迎したいと強く思うようになりました。

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私たちのカミーノ⑪

23日目

León → La Virgen del Camino

朝はゆっくり起きて、10時過ぎに宿を出発です。
レオン旧市街で朝食を取り、11時頃にレオンを出ました。

レオンは見所がたくさんあるので、多くの人がレオンで2泊していきます。観光と都会にあまり興味がない私たちは、レオンは1泊にして少しでも進むことにしました。気に入った村があったらそこで2泊もありかな、と思いながら。


都会でもちゃんと探せば黄色い矢印が。


私たちはもちろんサンティアゴに向かいます。

マリアからメールが来て、彼女はレオンが気に入ったのでもう1泊するとのこと。ただ、私たちにも追いつきたいので、2日後にオスピタル・デ・オルビゴという町の「アルベルゲ・ヴェルデ」に一緒に泊まらないかと提案されました。そのアルベルゲはマリアの親友が絶賛していたそうで、特に急いでもいなかった私たちは快諾しました。

素敵な巡礼者像を発見。向かいのパラドールを見上げています。パラドールは歴史的な建物を改装した高級ホテルのこと。アプリ「Buen Camino」によると、この建物は16世紀に建てられたそうです。

レオンを出る橋の上から魚影を確認する夫。通りすがりのおじいちゃんも気になったのか、並んで確認していました。

レオンを出て8kmほど進むとラ・ビルヘン・デル・カミーノという町に着きます。カフェで休憩だけするつもりが、コンパクトで居心地のいいこの町にて宿泊することに。

レオンから近いせいか入ったアルベルゲも空いていて、好きなベッドを使って!と言われました。
シャワー・洗濯を済ませてスーパーに行き、冷凍のグリル野菜と米を購入しました。


広くて綺麗な食堂。

夫が米を炊いてくれて、私は冷凍野菜をレンジでチンしただけ。

夫が米の火加減に手こずっている時、二人の男性が自炊しにキッチンにやってきました。彼らはとても手際が良く料理上手で、「たくさん作っちゃったから食べて!」とサラダ、パスタ、フルーツを分けてくれました。めっちゃ美味しい。

私たちも何かお裾分けしたかったけど、夫が炊いてくれた米がかなりゆるくてシェアできない…と告白すると、ハンガリー出身の彼が「炒めるといいよ!」と救いの手を差し伸べてくれました。


私たちのゆるい米を炒めてくれている。

何ということでしょう。もはや米とは思えない、マッシュポテトみたいな物が出来あがりました。料理上手の彼でも手に負えなかったようで、途中で放棄されました。塩をかけて食べました。

夕飯を食べている間に雨が降ったらしく、虹が出ていました。干した洗濯物はびしょ濡れに…。仕方なくベッドの縁にかけて干しました。

夜暗くなってから、犬を連れた1人の男性がチェックイン。ポーランド出身の彼の名はダリウス。ポーランドの自宅から歩き始めたらしく、ザックにはポップアップテントがくくり付けてありました。「イエスが亡くなったのが33歳、僕も今33歳。強いメッセージを感じて歩くことに決めたんだ」と目を輝かせながら語るダリウス。犬の首輪にはカミーノロゴのタグがぶら下がっていて、「カミーノドッグだよ」と言っていました。大好きなご主人様とこんなに長い散歩に出られて、犬はさぞかし幸せだろうなと思いました。

24日目

La Virgen del Camino → Hospital de Orbigo

今日はマリアとの待ち合わせの村、オスピタル・デ・オルビゴに向かいます。ただ、マリアのいるレオンからは35km以上離れているので、マリアには無理しないでと伝えました。

せっかく夢だったカミーノに来ているのに、私たちと歩調を合わせるために急いで欲しくなかったのです。予定ではまだ10日以上歩くつもりだし、また会える自信がありました。マリアに、少しペースを落としてくれたら追いつけるのに、と言われましたが、私たちもゴールまで体調がいいとは限らないし、歩けるうちに進みたい気持ちがありました。

村を出るとすぐに分岐があります。北の道は道路沿いを歩くけれど短く、南の道は農道を歩く少し長めのルートです。分岐の看板前でモナに会い、モナは少しでも短い方がいいと北に行きました。私たちは道路の横を歩くのがストレスなので南へ。

歩くペースは本当に人それぞれ。私もカミーノに来る前に、目安としてエクセルで行程表を作成してきました。TMBでもJMTでも作っていましたが、これは完全に目安です。実際に来てみないと自分たちが1日に歩ける距離なんて分からないし、山道か、道路か、山越えはあるか、きつい下りか、さらには体調にも左右されます。

早起きして朝方4時や5時から歩き始める人や、私たちのように8時とか9時から歩く人もいて、実に様々。早起きして星空の下を歩き、早めに目的地に着いていいベッドを確保するモナタイプか、チェックアウト時間ギリギリまで寝て目的地に夕方に着き、アルベルゲ難民になる私たちタイプか…。

ガイドブックでは早めの出発を推奨している場合が多いですが、まだみんなが寝ている横でゴソゴソ準備するのもストレスですし、朝ごはんが無いと歩けない私にとってはバルが開く時間くらいのゆっくりスタートがちょうど良いです。人も少ないし、アルベルゲに早く着いても時間を持て余しちゃうし。

先日会ったヨシ君タイプだと、朝方早い時間から歩き始めて夕方まで歩くので、1日でかなりの距離を進むことができます。彼のようにただただ歩くのが好きで、アルベルゲには寝ること以外に何も求めないのであれば、かなりの短期間で完歩できるでしょう。あとはヨシ君のように長時間歩行に耐えうる強い足が必要。

自分で作成したエクセル表に従って忠実に歩くペイ・ジュンを見たマリアは、「毎日どこまで歩くか最初から決めてしまったら仕事みたいになるじゃない」と言っていました。これも、ペイ・ジュンに時間はないけど、マリアには時間があるという違い。私たちもわりと時間はあったけど、ヨーロッパ在住の彼女と違い、シェンゲン協定という期間の制限があります。7月もまるまるヨーロッパで過ごしたこともあって、10月末までにはシェンゲン協定国を出ないといけません。

この道のように、黄色い矢印に従ってずっと一本道かと思えば分岐があり、一瞬立ち止まってどちらに進むか考えます。どちらを選んでもきっと正解。我々の人生も選択の繰り返しです。自分で選んだことならば、仮に後で後悔したとしても、その時の自分にとってはベストな選択だったんだと思うようにしています。(そう思わないと人生後悔ばかりになってしまう…)

また、歩く目的が「宗教」のためではない人にとって、カミーノの魅力は「人との出会い」となるでしょう。仲間を作ることは楽しくもあり、自分のペースを乱すこともあります。面白いなあと思うのが、例えば休息日を設けて1日ずらすだけで、歩くメンバーがガラッと変わることです。カミーノには毎日世界中から巡礼者が集まってきます。なかなか一人になることは難しいですが、日々共に歩く顔触れが変わるのはリフレッシュにもなります。

気づけば残り300km。終わりが見えてきた気がします…!


松ぼっくりがネコ車いっぱいに積まれていました。

目的地の村に差し掛かると、私たちの前に白くうごめくものが立ちはだかりました。

羊の群れでした。羊飼いのおじさんと牧羊犬が誘導しています。

私たちの向かっているアルベルゲと同じ方向に進む羊たち。車道に出てからは羊渋滞が起こっていました。

途中から横の道に入っていく羊たち。ようやく普通に歩けます。

オスピタル・デ・オルビゴに到着です!マリアの言っていた「アルベルゲ・ヴェルデ」に行き、無事にベッドを確保出来ました。マリアにはやはり遠すぎたようで、明日ここに泊まるとメールが来ました。

ここのアルベルゲにはとても広い中庭があり、猫や犬がたくさんいて、ハンモックなんかもあっていい雰囲気。ただ、ちょっと私の苦手なヒッピーテイストな空気。

宿のスタッフから溢れ出るラブ&ピースの空気が私には若干重く感じ、夕食の時間まで夫と外をぶらつきました。ごめんなさい。

夕食・朝食は寄付制のベジタリアンメニュー。夕食はスタッフの演奏後、みんなで一緒に頂きます。驚いたことに、私たちのテーブルはベジタリアンやビーガンの人ばかり。みんなこの夕食を求めてここに来ていたんですね…!横に座った韓国人の女の子もビーガンで、何で私ここにいるんだろう…という気持ちになりました。

同じテーブルの皆さんがビーガンフードの話題で盛り上がっている中、ビーガンやベジタリアンに対する知識が壊滅的な私は、隣に座っていた韓国人のノラに色々教えてもらいました。
ノラ自身、動物愛護の観点からベジタリアンになり、その後健康の為にさらにストイックなビーガンになったそう。家族の中でもノラだけだそうで、自分の主義を貫く強さに感心しました。

優しいノラは、サムギョプサルが大好きな私に「韓国に来たら美味しいお店教えてあげるね」と言ってくれました。こういうノラのような他者への理解が、世界平和への第一歩なんじゃないかなと思いました。私も見習わなくちゃ。

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私たちのカミーノ⑩

21日目

Bercianos del real Camino → Mansilla de las Mulas

朝ごはんを食べずに日の出とともに出発です。ここのアルベルゲが村の入り口だったため、村に入って朝ごはんを食べようと思っていましたがどこも開いていませんでした。コーヒーくらい飲んできたら良かったと後悔。次の村までは8km。がんばります。

巡礼者の私たちが道を汚していては話になりませんね。地元の人たちの優しさに甘えず、ゴミは持ち帰りましょう。

朝ごはんを食べないと力がでない私が命からがらたどり着いた村にて朝食。中国人のジンがメールでおすすめしてくれたアルベルゲのカフェで、とっても美味しかった!以前コリアンアルベルゲで知り合ったオーストラリア人のベリンダも後から来て、一緒に朝食を食べました。

卵とベーコンでしっかり栄養補給した後は、次の村まで12kmの長い道のり。

マリアとは日々連絡を取り合っているものの、またその辺で会えるだろうと思い、お互いのペースで進んでいます。

メセタの2色とか3色とかしかない風景が好きです。

犬がひたすらトラクターを追いかけていました。

たまに夫と話しながら歩きます。帰国したら何しようかとか、色んなアイディアを出して盛り上がったりします。

長い道のりを歩き、レリエゴスに到着です。私はもう足が痛くて疲れていたのでここで泊まっても良かったのですが、さらに6km進んだ村の方が大きくて宿も多そう。ここでは休憩だけにして、先に進むことにしました。休憩と言ってもお腹が空きすぎてスパゲッティを食べてしまいました。

痛い足を引きずりながら、6km先のマンシージャ・デ・ラス・ムラスまでたどり着きました。夫がだいぶ先を歩いていたので一人で歩いていると、後ろからイタリア人のパトリシアが来て、村の入り口まで一緒に歩きました。彼女は英語もスペイン語も堪能な美女で、数日前から重いザックをポーターサービスに預けて身軽で歩いています。彼女も足がかなり痛いそう。

村に入って夫を見失ってしまったので、パトリシアと別れて夫にメールしてみると、すでに宿を見つけてチェックインしてくれていました。めちゃくちゃ助かる…!
宿のベッドで靴下を脱ぐと、ついに足の裏に水ぶくれが出来ていました。シャワー後、水ぶくれに針を刺して水を抜き、絆創膏を貼りました。

近所の商店に行きがてら散歩。この像の前でアイスを食べていたら色んな人に写真撮影を頼まれました。
アメリカ人夫婦の写真を撮ってあげたところ出身を聞かれ、日本だよと言うと、「もしかしてバーニーの友達?バーニーから聞いてるよ!たしか…モモと…タロウでしょ?」と。
2週間くらい前に会ったアイルランド人のバーニー、何の話をしたんだろう…!
彼らの名前はウェインとテレサ、カリフォルニアから来ていました。私が出会ったアメリカから来ている巡礼者はカリフォルニア出身の人たちばかり!

宿のキッチンが充実していたので、近くの商店で野菜を買って野菜炒めを作りました。
私が料理中、宿のオーナー夫妻が買い物に行くと言って、夫に「タロウ!今から10分だけあなたがオスピタレロね!あと一人来るはずだから、あそこのベッドに案内してあげてね!」と急な任務を与えて出かけて行きました。
夫はちょっと嬉しそうに、ソワソワしながら巡礼者を待っていましたが誰も来ることなく任務が終わりました。
宿にはドイツ人の早起き美女・モナも居て、密かにモナファンの私はテンションが上がりました。

22日目

Mansilla de las Mulas → León

こちらの宿には寄付制の朝食がついています。朝起きるとキッチンにパンやフルーツが並んでいて、旦那さんがコーヒーを入れてくれました。「モモ、おかわりはいる?」と名前で呼んでくれるのがとっても温かく感じました。
向かいに座ってフランス語を話していたご夫婦に出身を聞くと、何とカナダのケベックでした。ケベックに行ったことがあるとフランス語で話すと、とても喜んでくれました。

まだ暗いけれど出発です!とてもいいアルベルゲでした。

街灯が明るいのでヘッドランプはつけません。


至る所に巡礼者の像。

今日はついにレオンに到着する日です。全行程の2/3くらいの位置にある大都市レオン。プライベートルームを予約してあるので、1泊だけする予定です。

6kmほど進んで川を渡ると次の村です。

カサブランカというホテルのカフェで休憩し、先に進みます。チェックインが15時からなので、急ぎません。だんだん町っぽい雰囲気が出てきました。

さらに5kmほど進んだ次の村でも休憩。今日はダラダラ行きます。

夫はどんどん先に行くので、私は私のペースでチンタラ歩きます。写真を撮る度に止まるので、どんどん差が開く。

急に謎のゆるキャラが出てきました。レオンのゆるキャラでしょうか、いきなり雰囲気を変えてきました。

道路沿いを延々と歩き、レオンの町に入ります。でかい!
宿のチェックインを済ませ、荷物を置いて旧市街に行きます。お腹が空いてしょうがない。

旧市街に入ると、何やらお祭りの真っ最中。牛や馬が荷車を引いて練り歩いています。人々も衣装を着て、何のお祭りでしょう?

この数週間の間に何度祭りに遭遇したことでしょう…スペインが祭り大国だというのは本当ですね。

レオンの大聖堂に着きました。「ステンドグラスが必見」とガイドブックで読んだので、入場料を払って入ってみることに。

中に入った瞬間、あまりの美しさに立ちすくみました。

ステンドグラスからこぼれる光が線となって教会内に差し込み、とても綺麗です。

しばらく椅子に座って眺めていましたが、気がつくと涙が溢れていました。ああ、本当に美しい。魂が洗われます。

教会横の中庭入り口でスタンプを押してもらえます。せっかくなのでお金を払って中庭にも入ってみることに。

美しい回廊を堪能し、大聖堂を後にしました。

やたらと人が多いなと思ったら、今日は日曜日。観光客でごった返す中、パエリアを求めてレストランへ。

食べたかったパエリアです。美味…!


ポテチの海がありました。

モナやベリンダとは街中で会えましたが、マリアとは会えませんでした。彼女も今日レオンに着く予定なので、またすぐに会えるでしょう。

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