スガ旅

夫婦で世界の大自然を歩いた旅の記録

私たちのカミーノ⑥

13日目

Agés → Burgos

今日は久々の都会、ブルゴスに行く日です。出発して約2週間なので、ブルゴスで2泊して休みを取ることにしました。宿もしっかり予約済み。久々のプライベートルームです。

今日も日の出前の出発ですが、いつも以上に暗い&濃霧のため、ヘッデンを装着してスタートです。

アヘスから次の村、アタプエルカまではひたすら道路を歩きます。


周りは濃霧でこんな感じ。

朝ごはんのためバルに立ち寄ると、フロールも朝ごはんを食べていました。風邪を引いたようで、調子が悪そう。フロールは帰りの飛行機に間に合わすため、ブルゴスからレオンまで、自転車に切り替えると言っていました。

アタプエルカを過ぎ、今度は軽めの山道に入ります。黙々と進んでいくと、大きな十字架が見えて来ました。


十字架を通り過ぎると、石で作られた大きな矢印が。

何が書かれているのだろうと、夫と看板の前でしばらく佇んでいたら、英語を話す親切なスペイン人が教えてくれました。何やら、この美しい景色が何とか〜的なことが書かれているそう。濃霧の中この看板を眺めていた私たちは、さぞかし滑稽だっただろうな。

丘を下り始め、ようやく霧も晴れてきました。


民家の前に書かれた「ブエンカミーノ!」の文字。

ここからブルゴスの市内まで、途方もなく長く感じました。道路沿いをひたすら歩き、公園に入ったと思ったらこの公園が馬鹿でかい…。もうブルゴスに入っているはずなのに、公園内で一度休憩。ベンチに横になってそのまま10分ほどひと眠りしてしまいました。

予約していた宿に辿り着き、荷物を置いて街の中心部へ。

久々の都会、楽しみにしていたタパスです。でもパンプローナで食べたタパスが一番美味しかったなあ。

今日は何かお祭りがあるのか、広場ではライブのリハーサルをしていました。雨が降ったり止んだり。


宿の前に綺麗な猫。

宿に戻り、フロールに体調は大丈夫かとメールしてみると、だいぶ良くなったと返信が来てひと安心。また、マリアからは明日ブルゴスに到着するから一緒に晩ごはんを食べようとメールが来ました。

14日目

Burgos

朝寝坊し、昼頃に近所のカフェにブランチを食べに行きました。考えるのが面倒なので、いつも通りトスターダとカフェコンレチェ。

宿に戻ってしばらく休んでから、ブルゴスのカテドラルを見学しに行くことに。


とても立派…!

カテドラル前には巡礼者の像もあります。とても疲れているように見えます。

ブルゴスの大聖堂は、入り口で巡礼手帳を見せると入館料が割引になります。中はものすごく豪華で金ピカ、個人的には質素な教会が好きです。
ブラジルのおばあちゃんマリアにも遭遇しました。

各国から伸びる巡礼路。私たちの歩いている「フランス人の道」も、こうして見るとほんの一部ですね…。

マリアとの待ち合わせまで1時間ほどあったので、我慢出来なかった私たちは教会近くのバルへ。

ちょっとのつもりが結構頼んでしまいました。

どれもこれも美味しい…!サクッと食べ終えて待ち合わせ場所のカテドラル前に行き、マリアと再会。マリアのお友達が今日でカミーノ最終日とのことだったので、お友達も一緒に4人でバルに行きました。

混み合うバルの中、声を張り上げで欲しいものを注文します。夜のバルでは気持ちを強く持っていかないと何もゲットできません。

マリアのお友達はフランス人のニコラ。初対面なので当たり障りのない会話を…と思い、どうしてカミーノに来たのか聞いてもいい?と質問する私。
彼は一瞬考えた後、もちろん!と言って小さな声で穏やかに話し始めました。
数年前、彼の身近な大切な人を亡くしたこと、ここブルゴスは彼とその人の思い出の場所だということ、ブルゴスに来るのはその人と過ごした時以来で、ここに来るまで正直怖かったということ。
もう、聞いているうちに、私は何て無神経な質問をしてしまったんだろうという後悔と、想像も出来ないほどの彼の苦しみを感じ、とても辛くなりました。

彼は優しく、私に話せて良かったし、ここに来られて本当に良かったと言っていました。
この道を歩いている人たちは、それぞれの理由を持って歩いている。どちらかといえば、悲しみや苦しみを背負って歩いている人の方が多いのかもしれない。

初対面の私に心を開いてくれたニコラ。私には、別れ際に強く強く抱きしめることしか出来ませんでした。
どうかこの先彼にとっての幸せがたくさん訪れますように。

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